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ドゥラメンテの“パカパカ歩き”を忠実に再現…アニメ『ウマ娘 プリティーダービー Season 3』の“史実”を考察してみた「キタサンが使った糸の色は…」 

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屋城敦

屋城敦Atsushi Yashiro

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photograph by©2023 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 3」製作委員会

posted2023/10/06 18:00

ドゥラメンテの“パカパカ歩き”を忠実に再現…アニメ『ウマ娘 プリティーダービー Season 3』の“史実”を考察してみた「キタサンが使った糸の色は…」<Number Web> photograph by ©2023 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 3」製作委員会

1話の冒頭、皐月賞の最終直線を走るキタサンブラック。話題になった1話に盛り込まれた史実を読み解いていく

 日本ダービーへ向け、気合を入れ直すキタサンブラック。寮の部屋に飾られた憧れのトウカイテイオーのポスターには “帝王は、皇帝を超えたのか。“というキャッチコピーが書かれている。これはJRAが制作しているポスター“ヒーロー列伝”からのオマージュだろう。

ダービークイズ

 さっそく早朝のロードワークへと出掛けたものの、その異名である“お助け大将”は伊達ではなく、行く先で困っている人に遭遇しては助けずにはいられず、結局自身が通うトレセン学園にも遅刻しそうになってしまう。どうにもちぐはぐだった、モデル馬の当時の状況を表しているのかもしれない。

 歴代ダービー馬を題材にしたクイズ(しかも答えはすべて「トウカイテイオー」)が出題されたり、家庭科で「ダービー」という文字をピンクの糸で刺繍する(キタサンブラックは日本ダービーで8枠17番=ピンク帽)など、隙あらば小ネタを放り込んでくる授業が終わると、今度はサクラバクシンオーとのやりとりが描かれる。史実では祖父と孫であり、そのせいかサクラバクシンオーはどこか通じるものを感じているようである。また、サクラバクシンオーが言ったように、その関係もあって史実でもキタサンブラックは若いころ“短距離向き”と指摘されることが多かった。アニメではそのシーンの直後にトレーナーが彼女の長所を「1にスタミナ、2に持久力」と伝えており(1と2は同じにも思えるが)、その見立てを否定している。

【次ページ】 サトノダイヤモンドが話した「サトノのジンクス」

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