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サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
中村憲剛が“日本代表のキーマン”にあげた選手とは? W杯ドイツ戦を展望「スタメンのベースになるのは…」「中盤の三角形が非常に重要」
text by
中村憲剛+戸塚啓Kengo Nakamura + Kei Totsuka
photograph byKiichi Matsumoto
posted2022/11/04 17:26
CLでの3戦連発など、今季フランクフルトで公式戦12ゴールを決めている鎌田大地。W杯でも攻撃の中心として日本代表を勝利に導けるか
クラブで好調をキープする久保建英は、9月のアメリカ戦では左サイドでプレーをしました。これで2列目すべてのポジションでプレーできることを示しました。堂安律も右サイド、トップ下、ボランチでのプレーが可能です。
ドイツ戦のメンバー&戦術はどうなる?
森保監督が選んだ26人には、高水準に色々なことのできるポリバレントな選手が多く揃っており、同時に、スペシャリストもいます。現代サッカーではいくつかのポジションを除いて、ひとつのポジションでしかプレーできない選手は起用されにくくなっていると感じます。18年9月を起点とする活動を経て今大会を迎えるにあたり、チームに有益であるという印象と存在感を強く残したポリバレントな選手とスペシャリストの選手たちで、26人が構成されました。
グループステージ初戦のドイツ戦には、9月のアメリカ戦のメンバーをベースに臨むことになると予想します。
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個人的には中盤の三角形、ダブルボランチとトップ下がどれだけ機能するかがポイントになると思います。遠藤航と守田英正、それに鎌田の3人が、トーマス・ミュラー、ヨシュア・キミッヒ、イルカイ・ギュンドガンの三角形に対してどれだけ主導権を握れるのか。ここがものすごく重要になるでしょう。
遠藤と鎌田は、バイエルン所属のミュラーやキミッヒとリーグ戦で対戦しています。守田はチャンピオンズリーグで、各国の代表クラスと対戦しています。彼らの日常を考えれば、気後れすることはないでしょう。自分たちに自信を持って対峙してほしいですし、彼らが後手に回ると試合展開はかなり厳しくなります。
とくにダブルボランチの遠藤と守田が、ドイツの前線からのプレスを嫌がってビルドアップ時に顔を出さず、最終ラインからのロングパスが増えてしまうと、ドイツの守備の狙いどおりになり、ペースを握られてしまいます。また、相手のビルドアップ時に前線からのプレスがはまらないと、中盤の網を抜けられて最終ラインが脅威にさらされます。ドイツに考える時間を与えないように、遠藤と守田の2人を中心に統制の取れたプレスをかけて、ショートカウンターを仕掛けたいところです。