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実の父親に「このクソ野郎!」朝倉未来と対戦…メイウェザー45歳とは何者か? 父親が私に明かした「ドラッグの売人になるしかなかった」
posted2022/09/24 11:04
text by
林壮一Soichi Hayashi Sr.
photograph by
Getty Images
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純資産4億5000万ドルとされ、世界一リッチなボクサーとして知られるフロイド・メイウェザー・ジュニア(45歳)。2018年の大晦日(那須川天心戦)に続き、9月25日に催される日本人格闘家=朝倉未来とのエキシビションが話題になっている。
だが、忘れてならないのは、彼が現役選手ではない点だ。かつてパウンド・フォー・パウンドKINGの座に君臨し、現在も自身の商品価値を保ち続けてはいるが、流石のメイウェザー・ジュニアも現役の世界チャンピオンと公式のリングで戦うレベルにはない。ファイターとしての晩節を汚さぬよう相手を選んだうえで、エキシビションをこなす日々だ。
1996年、アトランタ五輪で銅メダルを獲得したメイウェザー・ジュニアは、ボブ・アラムが代表を務めるトップ・ランク社と契約し、プロに転向した。当時、アラムが最も力を注いでいたのは、メキシコの英雄、フリオ・セサール・チャベスを下してWBCスーパーライト級王座に就いたばかりの“ゴールデンボーイ”オスカー・デラホーヤだった。
メイウェザー・ジュニアは、デラホーヤの前座をこなしながらグリーンボーイ時代を過ごす。実父であるフロイド・メイウェザー・シニア(69歳)が元IBFウエルター級1位、叔父のロジャー(シニアの弟で2020年3月17日に58歳で他界)は、WBAスーパーフェザー、WBCスーパーライトの2階級を制した元世界王者と、ボクシング一家で育った。その恵まれたDNAを磨く術にも長けていた。
ワンボックスカーを運転してきたメイウェザー
1999年夏、私はWBCスーパーフェザー級タイトルを獲得し、3度の防衛に成功したメイウェザー・ジュニアと、トレーナーであるシニアを1週間違いで別々にインタビューした。