「この数カ月、とても辛い思いをした。もう、戦うモチベーションを見付けることが難しい。引退しようかと考えている」

　1万2000人強が収容可能なアリーナに集まったファンは、およそ6000人。メイウェザー・ジュニアに保証されたファイトマネーは240万ドル。トリニダード戦で同じ会場を満員にしたデラホーヤが一夜にして稼いだ額の1割ほどだった。

　メイウェザー・ジュニアは、このあたりから自身が悪役となることを受け入れ、対戦相手を罵るようになる。そして、シニアとの間にも亀裂が入った。ジムでの練習中、ジュニアは父親に「このクソ野郎！」なる言葉を浴びせ、それが全米ネットで放送された。

＜続く＞

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