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森保Jは「三笘薫がいない左サイド」をどう機能させるのか? “勝利が絶対条件”のサウジ戦で見てみたい「中山雄太の先発起用」 

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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photograph byTakuya Sugiyama/JMPA

posted2022/01/28 17:06

森保Jは「三笘薫がいない左サイド」をどう機能させるのか?  “勝利が絶対条件”のサウジ戦で見てみたい「中山雄太の先発起用」<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama/JMPA

中国戦の61分、中山雄太はピンポイントのクロスで伊東純也のゴールをアシスト。交代出場した直後に明確な結果を残した

 攻守の切り替えとバトルの強度については、チーム全体で中国を上回っていた。対戦相手が変われば見え方も変わってくるが、このタイミングの試合としては申し分ない。チームとしてのベースが発揮された、とも言える。

「もう一回いくぞ!」ピッチに響いた酒井宏樹の声

 追加点は61分に生まれた。敵陣左サイドでのスローインから、伊東がヘディングシュートを突き刺した。背番号14は最終予選3試合連続ゴールである。前回の最終予選では原口元気が4試合連続得点を記録したが、継続して結果を残す選手の存在は、チームに勢いをもたらしてくれる。

 アシストは中山雄太だった。直前の58分に長友佑都と交代していた彼は、ピンポイントのクロスをキッチリと通した。

 彼我の力関係を考えれば、2対0とした時点で勝利は確定していたと言える。中国には68分の直接FKまでシュートを許していなかった。

 それでも、70分には「いくぞ、もう一回いくぞ!」との声がピッチに響いた。チームを鼓舞したのは酒井宏樹である。W杯出場経験のある長友、大迫、酒井らが、キャプテン不在のチームを引き締めていた。

 2対0のまま試合を終えた試合後、森保一監督は「選手たちが短い準備期間のなかでイメージを共有して、連携連動できたことが大きかったです」と話した。実戦から遠ざかっていた国内組も、帰国から間もない海外組も、コンディションに不満は感じさせなかった。

 谷口彰悟と板倉滉のCBコンビも、及第点のパフォーマンスを見せた。日本が主導権を握り続けていたため、自陣ゴール前での攻防はほとんどなかったが、球際の争いに激しく挑み、攻撃の起点を作らせなかった。サウジアラビア戦への助走になっただろう。

結果を残した中山雄太の先発起用はあるのか

 日本時間28日未明に行なわれたサウジアラビア対オマーン戦は、ホームのサウジアラビアが1対0で勝利した。フランス人のエルベ・ルナール監督率いるチームは、6勝1分の勝ち点19で首位をキープしている。

 W杯出場権を得る2位以内確保のために、2月1日のサウジアラビア戦では勝ち点3が求められる。中国よりソリッドなディフェンスを、攻略しなければならない。

 崩しのイメージとなるのは、57分のような場面だろう。左サイドの田中が中央の遠藤へ横パスを通すと、この日のゲームキャプテンは右サイドへ展開する。パスを受けた伊東が南野とのパス交換で突破し、ゴール前へのクロスに大迫が飛び込んだ。自陣にブロックを敷く中国の守備陣を、左右の揺さぶりと連動で崩した。

【次ページ】 活かしたい「ホーム2連戦」のアドバンテージ

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