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「ロジャーは完璧だ」「ケイはケガがなければトップ5に」 ナダルがココだけに語る“BIG3のライバル観”と錦織圭への助言
posted2021/10/10 17:02
text by
アレクシス・メヌーゲAlexis Menuge
photograph by
Hiromasa Mano
長い期間トップで活躍し続けるには、「休む」ことも重要なのかもしれない。
男子テニスの「ビッグ3」の1人、ラファエル・ナダルは6月中旬、ウィンブルドンと東京五輪を欠場すると自身のツイッターで発表した。
リオ五輪ではスペイン選手団の旗手を務め、男子ダブルスで金メダルを獲得したが、今回の五輪は体調管理を優先して見送った。そして、全米オープンの前哨戦で戦列に復帰したものの、一大会に出場したのみで今季の残り試合に出場しないことを表明。8月半ばのことだった。
35歳のナダルは何を考え、何を計画しているのか? マヨルカの自宅で休暇中のナダルに、オンラインインタビューで話を聞いた。(翻訳:木崎伸也)
自分を限界まで追い込まないことが大事
――6月下旬開幕のウィンブルドンを欠場し、東京五輪の出場も辞退しましたね。なぜでしょう?
「6月中旬、全仏オープンの準決勝でノバク・ジョコビッチに敗れたとき、体に疲れが溜まっていることに気がついたんだ。体を回復させるために、短い休みを取ろうと決めた。私はもう20歳ではない。ケガを未然に防ぐためにも、自分を限界まで追い込まないことが大事なんだ」
――あなたはサッカーファンとしても知られています。EUROの準決勝、スペイン対イタリア(PK戦の末にイタリアが勝利)はテレビ観戦しましたか?
「もちろんさ。子供の頃からスペイン代表を応援しているからね。スペインはグループステージの最初はあまり良くなかったけれど、決勝トーナメントからはスペインらしい魅力的なプレースタイルのサッカーを見せてくれた。イタリア戦では、スペインの方が内容で優っていたと思う。PK戦ではわずかに運が足りなかった。ルイス・エンリケ監督や選手たちは、準決勝まで勝ち進んだことを誇りに思うべきだ」
2021年の全仏でジョコビッチに敗れたワケ
――あなたは「クレーの王様」と呼ばれ、クレーコートで圧倒的な強さを発揮し、全仏オープンを4連覇していました。しかし今年の全仏では準決勝でジョコビッチに敗戦。今までと何が違ったのでしょう?