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「ロジャーは完璧だ」「ケイはケガがなければトップ5に」 ナダルがココだけに語る“BIG3のライバル観”と錦織圭への助言
text by
アレクシス・メヌーゲAlexis Menuge
photograph byHiromasa Mano
posted2021/10/10 17:02
赤土の王者ナダルが独占インタビューに答えてくれた
「あの日、ノバクは試合を決定づける局面で、私より効率的でクレバーだったと思う。そして私の目には、彼の方がフィジカル的にフレッシュに映った。できるだけ長く連覇したかったが、途切れたことに後悔はない。来年から再び全仏を私の大会にしてやろうと燃えている」
――ジョコビッチはあなたが欠場したウィンブルドンでも優勝し、グランドスラム通算20勝。ついにあなたとロジャー・フェデラーの優勝回数に並びました。ジョコビッチをどう見ていますか?
「彼は完璧なテニスプレーヤーで、弱点が見当たらない。クレーコートだろうが、芝のコートだろうが、ハードコートだろうが能力を発揮できる。
さらに今年は、驚異的な安定性を見せている。調子が悪いように見える日でも、絶対に勝ってやるんだという気持ちのエネルギーで足りない部分を補っているんだ」
ロジャーは完璧なテニスプレーヤーだ
――「ビッグ3」の先頭を走ってきたフェデラーについては、どう見ていますか? 彼のすごさはどこにあるのでしょう?
「ロジャーも同じく完璧なテニスプレーヤーだ。プレースタイルのモダンさがずば抜けている。いろいろな戦い方ができるので、対戦相手は彼のプレーを予測するのがとても難しい」
――フェデラーとの一番思い出深い試合というと?
「頭に思い浮かぶのは、やはり2008年のウィンブルドン決勝だ。試合中にも、キャリアにおける最高の瞬間を味わっていると感じていた。彼もそう感じていたはずだ。
天才のフェデラーと、疲れを知らない労働者のナダルの対戦。まず私が2セットを取り、続いて彼が2セットを取って並び、5セット目で私が勝利した」
まさか芝の上でフェデラーに勝てるとは
――4時間48分の死闘で、テニス史上最高の試合と言われていますね。あなたにとって全仏以外の初のグランドスラムのタイトルでした。