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“金メダル候補”アルゼンチンにリベンジ狙う東京五輪世代 久保や三笘の出場・起用位置は?【第2戦布陣は可変型か】 

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飯尾篤史

飯尾篤史Atsushi Iio

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posted2021/03/29 11:03

“金メダル候補”アルゼンチンにリベンジ狙う東京五輪世代 久保や三笘の出場・起用位置は?【第2戦布陣は可変型か】<Number Web> photograph by JMPA

アルゼンチンは世代別代表ながら“世界基準”を見せつけてきた。東京五輪世代の日本は再戦でどこまでアジャストできるか

課題だったコミュニケーション不足を解消して

 トレーニングではプレー強度も高く、集中して取り組んでいる。さらに選手たちが頻繁に言葉を交わし、意見交換をしている。その様子から、本大会まで時間がないなかで、ひとつのセッションも無駄にしないという気持ちが伝わってくる。

 ピッチにおけるコミュニケーション量に関しては、新型コロナウイルス感染対策のため、ホテル内での会話が制限されていることもあるが、19年11月のコロンビア戦における反省も大きな要因だろう。

 久保や板倉、堂安律らA代表組が合流したものの、コミュニケーション不足を露呈し、選手一人ひとりのポテンシャルも、チームとして積み上げてきたものも、まるで出せなかったのだ。

 そうした経験を踏まえ、年長者でA代表経験者でもある三好康児が、強い覚悟を滲ませる。

「コロンビア戦では多くの課題が出たので、何が必要なのかを話すことが増えました。特に今回は(感染対策のため)コミュニケーションが難しい部分もありますが、練習や試合中、食事などの話せる時間で、何が必要なのか常に発信し続けていこうと取り組んでいます。あと、海外組で過ごす時間が長いので、その中だけでも話し合って、全体に働きかけていこうとしている。まだまだ足りないし、話しているだけで行動に移さなければ意味がない。それを結果に結びつけられればと思っています」

主軸が先発するだろう中で、布陣は変わるのでは

 本番を見据えている以上、第2戦のスタメンが初戦からガラッと入れ替わることはないはずだ。中山や板倉、久保(足に張りがあったようだが)といった主軸はスタートリストに名前を連ねるだろう。

 ただし、フォーメーションは変えるかもしれない。

 17年12月に立ち上げられたこのチームは、これまでほぼ一貫して3-4-2-1で戦ってきたが、第1戦では4-2-3-1が導入された。

 A代表も掲げているように、対戦相手や試合の状況に応じて3バック、4バックを使い分けることが理想だが、横内監督は「今回は選手が力を発揮しやすい形でやりたい」とも明かしていた。川崎フロンターレで昨季に続いて好パフォーマンスを見せている左ウイングの三笘薫と左サイドバックの旗手怜央を、4-3-3で戦う川崎と似たポジションで起用し、チームの武器として組み込めるかどうかを確認する狙いもあったはずだ。

【次ページ】 “本物”のアルゼンチンだからこそテストできること

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