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【箱根駅伝、新勢力図】高校生トップ5は「どの大学」へ? 高校記録保持者、「非の打ち所がない」大迫傑の後輩…
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byJIJI PRESS
posted2021/03/08 11:00
優秀な高校生ランナーたちはどの大学へ進むのか?
高校ランナー1位・石田洸介は「東洋大学」へ
5000mの高校生記録を持つ石田洸介(東京農大二・13分34秒74)は、尊敬する服部勇馬や相澤晃のような選手になるために、酒井監督の指導を受けたいと東洋大を選択した。
都大路では1区でスタート直後からハイペースで先頭に立ったものの、6キロ手前で失速した。だが、5000mの持ちタイムを示すようにポテンシャルはハイレベル。東京五輪10000m代表に内定しているOB相澤晃(旭化成)は3年からの活躍だったが、石田は田澤廉(駒大)のように1年目からの活躍が期待できる超大物ルーキーだ。
東洋大には、石田のチームメイトとして都大路を4区9位で駆けた北村勇貴(14分16秒75)も入学予定だ。さらに1区11位と健闘した梅崎蓮(宇和島東・14分14秒95)、3区18位の永吉恭理(須磨学園・14分15秒29)、5区24位の小林亮太(豊川・14分10秒84)に加え、広島県高校駅伝4区3位の吉田周(広島国際学院・14分18秒44)、東京都高校駅伝で最長区間(10キロ)の1区区間賞の甲木康博(城西・14分12秒20)など、都大路は未出走ながら有力な選手が揃う。甲木はセイコーゴールデングランプリリの1500mのドリームレーンで出場し、3分44秒62のPBで高校歴代3位の記録を出したスピードランナー。全国高等学校陸上競技大会2020の1500mでも2位になっている。
東洋大は今年の箱根駅伝で1年が2名走り、松山和希が2区4位と好走。2年生も1区9位の児玉悠輔、3区8位の前田義弘、10区9位の清野太雅の3名が出走した。山の5区には、山の神候補の宮下隼人(3年)が控えている。全日本大学駅伝3区9位でデビューした佐藤真優(1年)や、同じく6区5位と好走した腰塚遥人(3年)、箱根経験者の蝦夷森章太(3年)、鈴木宗孝(3年)もいる。来年の箱根駅伝は石田や甲木らが順調に成長していけば往路優勝はもちろん、総合優勝を狙える分厚い選手層が整いそうだ。
今年の箱根駅伝が終わってまだ2カ月。しかし、すでに来年の箱根駅伝に向けて、戦士たちの闘いはすでに始まっている。
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