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ビエルサが語った「失点の7通りのパターン」とは? リーズの強烈な“ハイプレス”の仕組みも愛弟子が解説 

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赤石晋一郎

赤石晋一郎Shinichiro Akaishi

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posted2020/12/12 17:01

ビエルサが語った「失点の7通りのパターン」とは? リーズの強烈な“ハイプレス”の仕組みも愛弟子が解説<Number Web> photograph by Getty Images

アーセナル戦でピッチに向けて指示を出すビエルサ

チェルシーのランパード監督は因縁の相手

 試合は1-0でリーズの勝利に終わる。守備崩壊が危惧されたチームは、アーセナル、エバートンというビッグクラブ相手に2試合連続のクリーンシートを達成したのである。

 だが続いて行われた12月5日のチェルシー戦で再びリーズは試練に晒されることになる。

 チェルシーを率いるランパード監督はビエルサにとって因縁の相手である。

 2018-2019シーズン、チャンピオンシップ(イングランド2部リーグ)でダービー・カウンティを率いていたランパードは、ビエルサのスパイ行為を告発。“スパイゲート”事件として大騒動を巻き起こすことになる。ダービー・カウンティがトレーニングを行う最中に不審者が侵入し警察が駆けつける騒ぎに発展したのだ。

 ビエルサは会見で事実を認め、これは通常行っていた情報取集であると説明し、自らのリサーチの方法について70分にわたり講義し話題となった。だがイングランドでは試合前の情報収集はルール違反とされたため、ビエルサも「この件に関しては私に責任がある」と認め、クラブに科せられた20万ポンド(約2700万円)の罰金も自ら負担した。

「今季、最も苦しい試合の1つだったと思います」

 因縁の一戦のシステムはチェルシーが「4-3-3」、リーズはそれにマッチアップさせる形の「4-2-1-3」でスタートした。

 開始早々、リーズが先制する。サイドでボールを奪ったフィリップスがサイドからDFライン裏にパス。DFラインとGKの間を狙った、いわゆる“パシージョ”によりバムフォードが抜け出し、GKも交わして先制ゴールを決めたのだ。

 だが、リーズはチェルシーの前に徐々に劣勢を強いられるようになる。

「チェルシー戦はリーズにとって今季、最も苦しい試合の1つだったと思います。この日のリーズはハイプレスをかけるもののうまくハマらず、相手DFのチアゴ・シウバに何度も攻撃の起点を作られていました。現代サッカーではDFはボールを跳ね返すだけではなく、ビルドアップの起点になったり、自らドリブルで持ち上がるなど、3つの役割を果たすことを求められるようになってます。チアゴ・シウバはまさにこの3つを高い次元でこなすことが出来ており、かつチームを統率するリーダーシップにも溢れた選手でした。リーズは彼への対応に手を焼いていました」(荒川)

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