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ビエルサが語った「失点の7通りのパターン」とは? リーズの強烈な“ハイプレス”の仕組みも愛弟子が解説 

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赤石晋一郎

赤石晋一郎Shinichiro Akaishi

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posted2020/12/12 17:01

ビエルサが語った「失点の7通りのパターン」とは? リーズの強烈な“ハイプレス”の仕組みも愛弟子が解説<Number Web> photograph by Getty Images

アーセナル戦でピッチに向けて指示を出すビエルサ

相手の攻撃を無力化できない場合がある

 (2)2つ目がカウンターを受けるというリスクです。まず攻撃的なチームはカウンターを受けるという側面があります。カウンターとは、前線にフリーのFWがいて、かつ大きなスペースがあり、(相手チームの選手が)数的有利な状況で、われわれのゴールに力強く攻撃してくることで生まれるものです。

 これは我々が人数をかけて攻撃をするという考え方に関連しています。その攻撃がいい終わり方をしなかった場合、時として選手の帰陣が遅れ、対戦相手の(カウンター)攻撃を抑えられないと失点につながります。

 (3)3つ目は相手の攻撃を無力化できない場合があるというリスクです。これは前線からの(攻撃的な)プレスがはまらず、相手の攻撃のスタートを抑えることが出来ず失点するというものです。どうして相手チームの攻撃の構築によってゴールが生まれるのかというと、プレミアリーグには40名の世界最高峰のFWが揃っているからです。

ビエルサの回答は記者会見場を圧倒するものだった

 我々のスタイルが望ましい状況も生むし、望まない状況も生むのです。(つまり)8失点は組織として改善できる類のモノではなく、残り(9失点)はリーズの攻撃的なスタイルが生んだ失点です。例えば守備的に良くなかった試合をあなた(質問した記者)に言うならば、リバプール戦とマンチェスター・シティ戦を私は挙げます。それは我々が最も称賛を受けた2試合です。

 あなたがした質問に対して私には2つの選択肢がありました。この説明で時間を費やしあなたを退屈させるか、あるいはあまり中身のないありふれた答えを返すかです」

 ビエルサの回答は記者会見場を圧倒するものだった。記者が放つ「守備の問題は?」、「なぜ失点が多い」というステレオタイプの質問に、失点は数字だけで見えるものではないということを論理的に説いたからだ。

【次ページ】 「失点の7通りのパターン」の要約

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