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報道が過熱する「佐々木朗希」問題。
各スポーツ紙はどこに注目したのか。

posted2019/07/30 07:00

 
報道が過熱する「佐々木朗希」問題。各スポーツ紙はどこに注目したのか。<Number Web> photograph by Kyodo News

花巻東との決勝で敗戦後、報道陣に対応する佐々木朗希。岩手県大会では4回戦・盛岡第四戦での194球を含め、計435球を投じた。

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プチ鹿島

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『苦情殺到 何で出さなかった パトカー大船渡に』(スポーツ報知・7月27日)

 スポーツ紙の一面に大々的に「パトカー」「警察」の文字が……。

 全国高校野球選手権岩手大会決勝(25日)で佐々木朗希を起用せずに敗れた大船渡が、パトカーが出動する騒動に巻き込まれた。

《この2日間で同校に約250件のクレームが殺到。学校に乗り込む趣旨の発言もあったことから、警察に通報した。》(報知・同)

 スポニチも裏一面で『佐々木ロス 狂騒曲 大船渡に苦情殺到 2日間で200件超』。

 故障を予防したいという監督の判断で決勝戦に登板しなかった佐々木投手。報知の三面には高校野球のレジェンド監督たちのコメントが。

「一番大事な決勝 理解に苦しむ」(渡辺元智・横浜高前監督)
「回避にびっくり」(大阪桐蔭・西谷浩一)
「佐々木君が出ていたら勝っていたかもしれない」(履正社・岡田龍生)

桑田真澄は監督の決断に賛辞。

 しかし、同じ三面にはこちらの“高校野球レジェンド”のコメントも載っていた。桑田真澄である。

「勇気ある決断に賛辞」というタイトルで、

《この日の試合で投げない選択をした大船渡の国保監督と佐々木投手の勇気に、賛辞を贈りたいと思います。》

《今回の決断を下すには大きな重圧があったと察します。それでもなお、エースのコンディションを優先させたことは素晴らしい判断です。》

《日ごろから監督が選手を細かく観察し、佐々木投手と的確にコミュニケーションを図っていた証しだと思います。》

 大船渡の国保監督はアメリカの独立リーグでプレーした経験を持つ。そこで将来を期待された選手が故障で苦しむ姿を見て選手の健康管理にも注意を払うようになったという。アメリカでもプレーした桑田真澄が賛辞を贈るのもわかる。

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