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11連敗の翌日に「カープ特集」を
発売した、Number編集長の告白。
text by
宇賀康之(Number編集長)Yasuyuki Uka
photograph byKosuke Mae/Sports Graphic Number
posted2019/07/11 11:55
5年連続となったカープ特集。今年の表紙は、鈴木誠也、菊池涼介、そしてカープ坊やのスリーショット。
逆境も面白がってしまおうという精神を!
<レッスン3「2019年型打線に『リセット力』を学べ」>では、東出輝裕打撃コーチが「丸(佳浩)の代わりなんて、誰もできない」と言いつつ、こんな率直な思いを吐露しています。
「打線のベースすらない今季は、スタメン表を手にしても2番と4番だけ書いたらペンが止まってしまい、あとはミーティングが終わってから悩んで決める。それはそれで面白い。たとえば今年ホンコン(高橋大樹)がスタメンを勝ち取るなんて誰も思っていなかったと思う。FAで主力級を補強できる球団では起こらなかったかもしれない」
ここで学べるのは、逆境も面白がってしまおうという精神です。
<レッスン4「ドミニカ助っ人に『サバイバル』を学べ」>では、バティスタ選手が放ったこちらの言葉も印象的でした。
「まだ足りない、もっとやれって厳しく接してくれるコーチって、要するに自分に関心を持ってくれてるってことだよね。そういう存在って、選手にとってはものすごくありがたいことだよ」
学ぶ側と教える側の幸福な関係がここにはあります(ドミニカカープアカデミーでどんなことを学べるのでしょうか。その現地レポートも載っています)。
會澤翼、金本知憲らの言葉と人生論。
<レッスン5「“三本の矢”に『折れない術』を学べ」>では、チームを支える會澤翼選手の話に耳を傾けたい。
「“調子が悪いときこそ、人間性が出る”。それが新井(貴浩)さんから多くのことを教えていただいた中で一番心に響いている。調子がいいときは誰でも態度も言動もいい。ただ、調子が悪いときってふとした一言や表情、しぐさに本性が出る。そこを見るようにしています」
<レッスン6>は、「スカウトに『発掘眼』を学べ」。東海地区担当スカウト・松本有史さんの語りを読めば、「人を見る眼」や「マメさ」もさることながら、「自信を持って言い切ること」の大切さを、きっと実感できることでしょう。
<レッスン7「二軍の汗に『育成のリアル』を学べ」>からは、かつてカープ二軍で鍛えられた金本知憲さんが残したこのセリフを。
「周りが無駄だと思っても、無駄かどうかはやった者じゃないとわからない。何が無駄かわかれば一流だ」
<レッスン8「FA哀史に『チーム作り』を学べ」>では、FAで数々の人材流出に遭ったカープが、いかにそれをバネに成長したかを学べます。逆風から逆襲へ。
<レッスン9>は、「マツダスタジアムに『遊び心』を学べ」。連日超満員を誇る驚異の球場・マツダスタジアムの人気の秘密が、球場設計を手掛けた仙田満氏の証言などによって、鮮やかに解き明かされます。人を引き付けるために必要なものとは? 自由な発想を生み出す源泉とは? 読めば、マツダスタジアムに行きたくなること請け合いです。