甲子園の風BACK NUMBER
平成最後はSMAP&マッキーで入場。
センバツ行進曲ってどう作られる?
posted2019/03/23 07:00
text by
梅津有希子Yukiko Umetsu
photograph by
Kyodo News
毎年入場行進曲にも注目が集まる春のセンバツ。今年は『世界に一つだけの花』(SMAP)と『どんなときも。』(槇原敬之)が選ばれた。
例年、前年のヒット曲が選ばれることが多く、DA PUMPの『U.S.A』が選ばれると予想していた筆者は、発表された瞬間「え? なぜSMAPとマッキー?」と一瞬目が点に。主催の毎日新聞社によると、平成最後の大会につき「平成時代を象徴する曲を選んだ」とのことで、なるほどと合点がいったのであった。
『世界に一つだけの花』に、『どんなときも。』のメロディーを組み入れて編曲し、行進曲にするという。
行進曲の3代目編曲担当に直撃!
入場行進曲の編曲を手がけているのは、作曲家・編曲家の酒井格(いたる)氏だ。
世界中で演奏されている吹奏楽の名曲『The Seventh Night of July』などを手がける人気作曲家で、「たなばた」とも呼ばれて親しまれている同曲は、多くの吹奏楽愛好家から愛され、コンサートでもよく演奏されている。今大会に出場する横浜高校吹奏楽部も、数日前に開催した定期演奏会で演奏していた。
2009年から編曲を担当するようになった酒井氏。その前任は、大阪市音楽団(現Osaka Shion Wind Orchestra)の元団長が2代連続で担当していた。酒井氏は3代目の編曲者となるが、どのような経緯で担当することになったのだろうか。
「ある日突然、毎日新聞から直接連絡がありました。前任の永野慶作先生がご高齢のため、80回大会が最後ということになり、後任として私の名前を挙げてくださったようです」