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経験を積んだ城西大学は大学史上過去最高順位に挑む。
拓殖大学は大黒柱・デレセにどう繋ぐか。 

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箱根駅伝2019取材チーム

箱根駅伝2019取材チームhakone ekiden 2019

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photograph byShunsuke Mizukami

posted2018/12/20 11:40

経験を積んだ城西大学は大学史上過去最高順位に挑む。拓殖大学は大黒柱・デレセにどう繋ぐか。<Number Web> photograph by Shunsuke Mizukami

復路にも力があるメンバーが。

 前回の箱根駅伝で1区を走った西嶋雄伸(3年)は、まだ今シーズンの駅伝戦線では結果を残せていないものの、ハーフマラソンは1時間3分27秒の記録を持ち5000mもチームトップの13分53秒87で走っている。関東インカレでも5000mでは6位に入っており、スピードは十分だ。10000mで28分台の記録を持ち、前回3区を走った中島公平(4年)と併せて、今回も往路のスピードを生かせる区間に起用できるだろう。

 また、復路にも前回8区区間4位でシード権獲得を盤石にした大石巧(4年)が残っているほか、2年生の大里凌央と雲井崚太が上尾ハーフマラソンで自己記録を大幅に更新。ともに1時間3分台の記録を残し、力のあるメンバーがそろってきている。

5区に主将・服部が控える自信。

 さらに城西大学が自信を持てるのは、箱根駅伝で大きなカギとなる特殊区間の5区に服部がいることだ。前回は初めての箱根路にも関わらず、好走を見せシード権獲得の立役者となった。今季は主将も任され重圧もあったのかシーズン前半は結果を出せなかったが、駅伝シーズンに入って調子を上げてきた。出雲は最終6区で区間7位、全日本は4区で区間12位という走りを見せている。

 前回の服部5区起用は、櫛部監督が予選会で「特別区間で秘策もある」と話していたものだ。山でのトレーニングでは圧倒的に強く、予選会で8位という下位通過に自信を失いかけていた選手たちにも「今季は服部がいるから」と鼓舞していたという。

 前回大会の服部の走りはそんな期待に応える快走だった。その後は櫛部監督も「次は区間賞」と言い続けてきたといい、本人もその目標を口にしている。

 箱根駅伝において、5区に信頼できる選手がいることは非常に大きい。それに加えてエース格の西嶋と金子が成長したことで、今回はチームの過去最高順位を超える5位を狙うと宣言できるまでになっている。

 ポイントとなるのは、前回大会で1区18位、2区12位と出遅れた序盤の滑り出しだ。櫛部監督も「今回は1区と2区が重要」と話すように、順当なら荻久保を1区に起用して、2区は金子という布陣でくるはずだ。そこでしっかり上位グループに食い込み、3区と4区で粘って5区で勝負する構えだろう。

 これまでの最高順位である6位は、88回大会で1年生エースだった村山紘太(現旭化成)が1区5位で流れを作り、勝ち取った順位だ。その年よりも復路区間のレベルは上がっているだけに、序盤で流れを作って上位で往路フィニッシュができれば、目標達成に大きく近づくはずだ。

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