第95回箱根駅伝出場校紹介BACK NUMBER
経験を積んだ城西大学は大学史上過去最高順位に挑む。
拓殖大学は大黒柱・デレセにどう繋ぐか。
posted2018/12/20 11:40
text by
箱根駅伝2019取材チームhakone ekiden 2019
photograph by
Shunsuke Mizukami
城西大学
<前回大会7位> 2年連続15回目
数多く残る経験者たちに期待。
監督は山にも自信を見せる。
文=折山淑美
第93回箱根駅伝は、予選会12位。
城西大学が初出場の'04年から13回続けていた本大会連続出場が途切れた。
その雪辱を期した前回大会は、予選会8位で通過し、本大会へ出場。1区で18位発進ながら10位との差を26秒に留めると、4区・金子元気(現4年)の区間4位の走りで勢いをつけた。山上りの服部潤哉(現4年)が区間7位の好走で6位に順位を上げると、復路の7区と8区でシード権を有力なものにし総合7位でフィニッシュ。大躍進のシード権獲得を果たした。
その時のメンバーが8人残った今季は、出雲駅伝、全日本大学駅伝ともに大学史上過去最高順位の8位と充実度を増している。
萩久保、金子、鈴木の成長。
中でも前回は10区で区間9位だった荻久保寛也(3年)は10000mの自己記録を昨季から1分以上更新。28分37秒66という好記録を引っさげ、出雲では1区を走って青山学院大学の橋詰大慧(4年)と東洋大学の相澤晃(3年)に次ぐ3位に食い込んだ。さらに全日本でも2区で橋詰や東海大学のエース・關颯人(3年)、駒澤大学の片西景(4年)、10000mで今季学生日本人最高記録を持つ明治大学の阿部弘輝(3年)などを抑えて区間賞を獲得と、大殊勲の走りでチーム順位を15位から5位に上げている。
そんな荻久保の成長に加え、前回の箱根駅伝でチームを勢いづけた金子も関東インカレではハーフマラソンで3位に入り、箱根駅伝での好走が本物であることを証明した。その後はしばらく試合から遠ざかっていたものの、全日本では最長区間の8区を走って区間5位。チームをシード権の圏内に押し上げる活躍をすると、その後も2週間後の上尾ハーフマラソンで城西大学記録を更新する1時間2分16秒で4位に入り、他のチームの主力とも戦える力があるところを見せている。
他にも今季は5000m、10000mともに自己ベストを大幅に更新している鈴木勝彦(4年)が、全日本の7区を走って区間5位。鈴木は1月21日から3月18日までの間にハーフマラソン4本を走り、すべて自己新で走ってタフさも証明している。