ドイツサッカーの裏の裏……って表だ!BACK NUMBER
ドイツのレーブ政権がついに終焉?
後任にはジダン、クローゼの名も。
text by
![遠藤孝輔](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/6/3/-/img_63c0172edf1a3eec5d5017836b5eb9301895.jpg)
遠藤孝輔Kosuke Endo
photograph byUniphoto press
posted2018/10/20 08:00
![ドイツのレーブ政権がついに終焉?後任にはジダン、クローゼの名も。<Number Web> photograph by Uniphoto press](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/f/6/700/img_f671498894577e0835c4569e8066717d151799.jpg)
ブラジルW杯優勝から4年、ロシアでの完敗を経ても指揮を執るレーブ監督。果たしてドイツの今後の行方は?
W杯優勝メンバーの衰え。
たしかに、メンバーはロシアW杯当時より若返った。レーブが手応えを口にしたフランス戦の前半に躍動したのは、22歳のティモ・ベルナー、W杯には不参加の22歳レロイ・サネ、23歳セルジュ・ニャブリが組む3トップで、今年9月に初キャップを刻んだニコ・シュルツ(25歳)とティロ・ケーラー(22歳)の両ウイングバックも主に守備面で良い働きを見せていた。
リベロを務めたニクラス・ズーレと中盤センターで攻守の舵取り役を担ったヨシュア・キミッヒ(どちらも23歳)も悪い印象を残したわけではない。こうした若手逸材の成長は頼もしいかぎりで、彼らが新たな時代を築いていくのだろう。
一方で、見逃せないのは'14年W杯を制覇した功労者たちの衰えだ。マッツ・フンメルスとジェローム・ボアテンクの両CBは、敵のカウンターを個の力で食い止めていた全盛期の凄みを失った。相手アタッカー陣のスピードについていけなかったオランダ戦後、ともに批判を浴びている。
ADVERTISEMENT
リベロが背後をカバーしてくれる3バックならともかく、この2人だけでCBを形成するのはもはやリスキーに過ぎるだろう。サネにスピード勝負で見劣りしなかった、フランスのラファエル・バランのような俊足CBの台頭が待たれる。
ノイアーとテア・シュテゲン。
アンタッチャブルな存在と目されていたGKマヌエル・ノイアーも例外ではない。オランダ戦の1失点目でCKに対して中途半端な飛び出しを見せた主将は、フランス戦でも気がかりなプレーが見られた。
例えば、DFラインの裏に抜け出たキリアン・ムバッペのシュートを足で防いだシーンだ。止めたから良しとすべきだが、飛び出しの判断とスピードが明らかに遅れていた。付け加えるなら、いわば日常茶飯事だった超人的なセービングを披露する頻度も減っている。
このまま本調子を取り戻さずに正GKに収まり続けるようなら、2番手のマルク・アンドレ・テア・シュテゲンが不満分子になりかねない。