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全日本女子バレーの好調を支える、
中田久美のぶれない指導力とは。

posted2018/10/14 08:00

 
全日本女子バレーの好調を支える、中田久美のぶれない指導力とは。<Number Web> photograph by AFLO

10月14日から始まる世界選手権3次リーグでは、セルビア、イタリアという強豪と戦うことになった。

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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 バレーボール女子世界選手権で、日本代表が好調な戦いを続けている。

 アルゼンチン、オランダ、メキシコ、カメルーン、ドイツと同じ組に入った1次リーグを突破。2次リーグでも世界ランキング3位でリオ五輪銀メダルのセルビアに勝利した。最終戦の強豪ブラジルに敗れはしたものの、フルセットの激戦を演じて3次リーグ進出を決めた。

 選手全員を活かしながら、かねてからの課題も改善が見られる。

 両サイドからの攻撃に偏るなどバリエーションに欠ける面があり、相手ブロックに止められるケースが少なくなかった。しかし今大会ではバックアタックを効果的に使い、多彩な攻撃を展開しているのが成績につながっている。

 そんなチームの過程で思い当たるのは、方針にぶれがないということだ。それは指揮を執る中田久美監督の方向性が一貫していることを意味する。

選手の自立を促す指導方法。

 実は、日本代表監督就任前から彼女の指導スタイルは変わっていない。

 現役時代、中田は名セッターとして日本代表の中心にいた。2011年、久光製薬のコーチとなり、その翌年に監督就任した。現役引退から十数年間は、イタリアで指導したことはあったものの、現場から長期間離れてから、指導者復帰する形となった。

 しかし監督就任1年目にして久光製薬はタイトルを次々に獲得。女子史上初の3冠に導いたのだ。

 中田は激しい気性という印象が強いが、指揮官としてはまったく異なる姿を見せる。久光製薬で心がけたのは、選手との対話で自立を促す姿勢だった。特に印象的だったのは、ベンチでのもの静かな態度だ。

 それとともに大事にしたのは、チームの目標を明確にし、そこに至る道筋もはっきりさせることだった。

【次ページ】 1年目の「40%」の完成度から。

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