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ラミレス監督「よくやってくれた」
故障者続出も大崩れせず後半戦へ。
text by
石塚隆Takashi Ishizuka
photograph byKyodo News
posted2018/06/24 08:00
交流戦は8勝10敗の8位。ラミレス監督は「ベストは5割で終わることだったが、今の戦力を考えたらよくやってくれた」。
不意に訪れたチャンスを若手が掴んだ。
好不調の波はあったが佐野恵太や山下幸輝、柴田竜拓、楠本泰史ら若い選手も役割を与えられ、経験を増やすことができた。
データも経験も少ない若手の起用に関してラミレス監督は「毎日がチャレンジだった」というが、青山ヘッドいわく「監督は、打撃練習はもちろん、練習態度を細かく見て、雰囲気なども含め起用を決断している。若手選手にとってはいい勉強になったと思いますよ」ということだ。
勝負と育成は別問題であることは言うまでもないが、奇しくも主力の離脱が若手に思わぬ実戦の場を与えたということなのだろう。開幕時、昨年活躍した今永、濱口、ウィーランドが出遅れ、飯塚悟史や京山将弥、さらに平良拳太郎ら若手がチャンスを掴み、ある一定の結果を出したことにも通ずる。
こう見ていくと、昨年同様ペナントレースにおいて5割前後の戦績ではあるが、その内実はまったく違う。青山ヘッドが冒頭で述べたように今後に向け“プラス”の要因が非常に多いことがわかる。
優勝するチームの特徴は、秋の右肩上がり。
もちろんポジティヴなことばかりではない。ルーキーの東は疲労が濃くなる夏場にケアをしなければいけないし、登板過多のリリーバーである三嶋や砂田毅樹のリフレッシュも必要になるだろう。
また、過去に脇腹を何度も痛めている宮崎も心配だ。本人は「いつも通り変わらずやっています」と飄々と言うが、交流戦後半に4番を任されてから、めったにすることのない三振が増え、余計な力が入っているのは明らかだった。欠かせない選手ばかりなので、しっかりとフォローしてもらいたい。
青山ヘッドは断言する。
「交流戦も終わりセ・リーグで戦える位置にいる。戦力が整ってきたら、若い選手たちも含め、総合力で戦っていけるはずです」
リーグ優勝をするチームの特徴は、秋に向かって強くなっていくチーム。傷を癒した選手たちの帰還を期待しながら待ちたい。