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「ロウキはまだ23歳…なぜ批判多いの?」米名物記者が冷静に指摘する「球速が出ていない」「マイナー降格はない」ドジャース佐々木朗希に“2つの課題”

posted2025/04/15 06:00

 
「ロウキはまだ23歳…なぜ批判多いの?」米名物記者が冷静に指摘する「球速が出ていない」「マイナー降格はない」ドジャース佐々木朗希に“2つの課題”<Number Web> photograph by Getty Images

ドジャース・佐々木朗希23歳。米ベテラン記者の評価は?

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水次祥子

水次祥子Shoko Mizutsugi

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30年以上にわたってMLBを取材するベテラン野球記者、スコット・ミラー氏はドジャース・佐々木朗希をどう見るか。【全2回の1回目/2回目へ】

 メジャーナンバーワンの有望株として鳴り物入りでドジャースに入団し、大きな期待と注目を浴びる佐々木朗希。だがデビューからのキャリア序盤は波乱万丈な滑り出しとなった。

初めて5回を投げた…復調なのか?

 東京ドームでのカブスとの開幕シリーズ第2戦先発に抜擢されてデビューし、このときは3回を1安打1失点だったが、5四球を出し制球の課題が浮き彫りとなった。2度目の先発、3月29日のドジャースタジアムでの本拠地デビュー戦は、タイガースを相手に3打数2失点で、4四球と制球の課題が解消されないまま1回2/3で降板。だが3度目の登板となった4月5日の敵地でのフィリーズ戦は、強力な打線を相手に立ち上がりに連打されたものの3安打1失点、2四球4奪三振で4回0/3まで68球を投げ、4月12日の4度目の登板となったカブス戦は、初黒星を喫したもののメジャーで初めて5回まで投げ4安打1失点と好投するなど、最初の2試合から立ち直りをみせた。

 米メディアはここまでの佐々木をどう見たのか。

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 MLBを長年取材しニューヨーク・タイムズ紙などに寄稿しているスコット・ミラー記者に聞いてみた。

「3度目と4度目の登板は、飛躍的に良くなった。3試合以降、徐々に進歩してきたのは評価していいと思う。どんなに注目され期待されている天才投手だといっても、まだ23歳。それ以上のものを望むのは酷ではないかとさえ思う」

 辛口の米メディアが多い中で、ミラー記者の反応はソフトだった。

「もちろん、ササキ・ウォッチャーにとって一番の理想は、ドジャースでのデビュー登板から圧倒的な投球を披露してくれることだっただろう。しかし現実はそう簡単にいかない。あの若さで異国の新天地に移ってきたばかり。覚えることや慣れなければならないことがたくさんあるという状況では、なおさらだ。少し批判されすぎている。実際、日本人投手が米国に来た場合の過去の例を見ても、適応に時間がかかるケースが多い。メジャーの公式球の方が日本のそれより少し大きいので、投手によっては慣れるのに苦労する」

気になる“2つの懸念”

 ただし、ここまでの佐々木の投球で、気になる点が2つあるという。

【次ページ】 マイナー降格議論もあった…

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