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ラミレス監督「よくやってくれた」
故障者続出も大崩れせず後半戦へ。
posted2018/06/24 08:00
text by
石塚隆Takashi Ishizuka
photograph by
Kyodo News
チーム力としては、今が“底”と考えていいのだろうか。
「交流戦の成績は想定内です。怪我人が続出して厳しい状況ではありますが、今後は“プラスしかない”と考えていくしかない」
DeNAの青山道雄ヘッドコーチは、現状を鑑み、冷静な面持ちで語る。
交流戦を8勝10敗で終えたDeNAだが、振り返ればチームにとって大きな試練となる3週間だった。
5月29日の楽天戦で主軸のロペスが足を負傷すると、6月4日にエース格の石田健大が不振により登録抹消。さらに7日に梶谷隆幸が腰痛で戦線離脱をすると、11日に登板過多のエスコバーが休養のためファームへ行き、15日にはキャプテンの筒香嘉智が上半身の張りを訴えスタメンを外れた。
そして、出だしこそ遅れたが復調しつつあったローテーションの一角であるウィーランドが腰痛により17日に戦列を離れてしまう。他にも今永昇太と濱口遥大の若き両左腕が思うような結果を出せないなど、悪循環に陥ってしまった。
しかしながら、この状況にあっても交流戦の借金は2。昨年はケガ人もなくスタメンとローテーションを固定できていた状態で9勝9敗だったことを考えれば、今季の成績は及第点だといってもいいだろう。
交流戦5割を目標にしていたラミレス監督も「現状の戦力を考えるとよくやってくれた。この結果で終われたことは決して後悔することではない」と、述べている。
ロペス離脱の穴を埋めた獅子奮迅の宮崎。
青山ヘッドは、粘って戦うことのできた要因を次のように語る。
「ピッチャーではリリーフ陣がフル回転でいい成績を挙げてくれました」
交流戦8勝中、4勝を先発ではない三嶋一輝、エスコバー、パットン、山崎康晃が挙げており、さらに敗戦においてリリーフ陣ではエスコバーが1敗しているだけである。
「また野手で言えば宮崎(敏郎)がロペスの穴を埋める活躍をしてくれました」
打線は、スタメンを外れるまで筒香の貢献度が高かったものの、交流戦後半は宮崎が孤軍奮闘。打率.406、6本塁打、11打点の大活躍だった。
「言えることはチーム全員で、いない選手の穴を埋めようという気持ちで戦ってくれたということです。神里(和毅)や東(克樹)ら新戦力も頑張ってくれましたし、そういう意味では選手層が厚くなってきたといえるでしょう」