ブンデス・フットボール紀行BACK NUMBER
もはや恐怖のレバンドフスキ劇場。
ドルト粉砕にルンメニゲすら苦笑い。
posted2018/04/06 11:00
text by
島崎英純Hidezumi Shimazaki
photograph by
Getty Images
筆者は3月初旬からドイツ・フランクフルトに居を構えています。当初は、初春にも関わらず気温マイナス10度の極寒で小雪がちらつき、思わず「えっ……?」と絶句したのですが、4月に入ると気温も10度前後になり、爽やかな好天が続いています。
また、ドイツでは3月25日の午前2時から夏時間(サマータイム)へ移行しました。緯度が高く、夏の日照時間が長い欧米諸国では太陽が昇っている昼間のうちに仕事をし、夜は余暇の時間を長く過ごすという観点から、冬場よりも1時間早く時計を進めるのです。
今回、僕は自らの生活する場所が夏時間に変更される瞬間を初めて経験したわけですが、率直な感想は、「全然、実感がない……」。
まあ、実際に時刻が変更されるのは熟睡している真夜中で、現代ではスマートフォンやタブレットなどがネット回線を通して自動的に現地時間へ修正してしまうので、起きたら気づかぬ間に1時間早まっていただけだったのです、はい。
この夏時間、実際に過ごしてみると、とてもいいです。夜の8時くらいでも日が暮れず、朝は7時くらいから辺りが明るくなってきて、清々しい気持ちになります。
ドイツの街中は意外とサッカーが……。
さて、サッカー人気が高いと言われるドイツの週末の街中は、さぞやサッカーの話題で溢れているとお思いかもしれません。それが実はそうでもないのです。ブンデスリーガのクラブがある街でゲームが行なわれる日は、両チームのサポーターがターミナル駅付近に大挙押し寄せる場面にも出くわしますが、地元の方々が生活を営むエリアやショッピングモール、はたまたレストランなどではサッカーのサの字も感じません。
また、ドイツ・ブンデスリーガは『sky』というテレビ放送局が有料放映をしていて、個人契約する以外はレストランやパブなどでも視聴できるのですが、フランクフルトではブンデスリーガの放送をしているお店を探すのも一苦労。まあ、これはJリーグの環境と似通う部分があって、要は日本もドイツもサッカーを取り巻く環境はそれほど変わらないということです。
しかし先日、そんな状況が一変する1週間がありました。3月31日、ブンデスリーガの第28節にドイツのナショナルダービーに相当するバイエルン・ミュンヘン対ボルシア・ドルトムントの黄金カードが組まれたからです。