スポーツ・インテリジェンス原論BACK NUMBER
「プロ野球監督の年俸低い説」巨人阿部監督、日本ハム新庄監督は1億5000万円だが…ドジャース・ロバーツ監督“12億円”に「12球団合計でも負ける衝撃」
posted2025/04/07 11:07

4月2日のブレーブス戦、サヨナラホームランを放った大谷翔平を祝福するロバーツ監督(52歳)
text by

生島淳Jun Ikushima
photograph by
Getty Images
ロサンゼルス・ドジャースが強い!
東京シリーズから始まり、最初の10試合を9勝1敗と圧倒的な強さを誇る。序盤でビハインドとなっても、いつでも逆転できそうな打線の勢いだ。
昨年、ワールドシリーズで優勝し、大いに株を上げているのが52歳のデーブ・ロバーツ監督だ。東京シリーズでは記者会見でその応答ぶりを観察することが出来たが、サービス精神がありつつ、いたって簡潔に必要な情報を提供してくれた(ただし、アメリカ在住である友人の日本人記者によれば、『情報はくれるんだけど、時々間違っているから確認が必要』と話していた。ご愛嬌)。
ADVERTISEMENT
ロバーツ監督は2016年からドジャースの監督に就任、9年間でリーグ優勝4回、ワールドシリーズ優勝2回(2020年、2024年)を誇り、レギュラーシーズンでは100勝以上をマークしたのが5シーズンを数える。申し分のない成績である。
ドジャースの過去の名将、たとえばウォルター・オルストン(1954年から1976年まで指揮、ワールドシリーズ優勝4回)、トミー・ラソーダ(1976年途中から1996年まで指揮、ワールドシリーズ優勝2回)と肩を並べる存在となりつつある。
ロバーツ監督のマネージメントスタイルは、チームの雰囲気重視型。いまのドジャースは大谷翔平、ムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマンといったスーパースター揃いだから、基本的には彼らを気持ちよくプレーさせることを優先している。
「確かにロウキは失望したと思う」
印象的だったのは、3月29日にドジャー・スタジアムで初登板だった佐々木朗希が2回持たずに降板した後の記者会見である。
佐々木はマウンドを降りてからクラブハウスに行き、監督がダグアウトへ連れ戻したと報道されたが「ただ彼と話がしたかったんだ」と説明し、アメリカ本土での最初の登板についてこうまとめた。