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じっくり、焦らず、どっしりと。探究者ダルビッシュ、21年目の春。
posted2025/03/27 09:00

3月8日のOP戦初登板は2回2/3を2失点も最速154kmをマークするなど順調
text by

四竈衛Mamoru Shikama
photograph by
KYODO
開幕まで3週間を切った3月8日。オープン戦初登板を終えたパドレスのダルビッシュ有は、にこやかな笑みを浮かべつつ、今季への思いを語り始めた。
「今年で39歳。今までみたいに筋肉を使って投げていくと限界がある。若かったら大丈夫だと思いますけど。骨格、体のメカニズムとかを使った投げ方にしていきたいと思っています」
日米通算でプロ21年目を前に、投球フォームの改良に着手した。昨季まではセットポジションから左足を二段モーション気味に上げる形が主だったが、今季は一気に引き上げるスタイルに変更した。体重移動の際の下半身の動きを、踏み出すのではなく、マウンドの傾斜を利用して「脛を倒す」イメージに修正するなど、無駄な動きを省き、体への負担を抑えるフォームを追求してきた。
