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「監督は絶対的な存在であるべき」「学生の前で夫婦ゲンカはしない」青学大を箱根駅伝の常勝軍団にした原晋監督と妻の“夫婦のルール”

posted2025/01/03 06:00

 
「監督は絶対的な存在であるべき」「学生の前で夫婦ゲンカはしない」青学大を箱根駅伝の常勝軍団にした原晋監督と妻の“夫婦のルール”<Number Web> photograph by AFLO

寮母・原美穂さんが語る、青学大・原晋監督との“役割分担”

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原美穂

原美穂Miho Hara

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AFLO

今年も箱根駅伝が開幕する。前回大会で駒澤大から王座を奪還した青山学院大は、どのような王者の走りを見せるだろうか。

原晋監督、そして学生たちを支えるのが、寮母を務める原美穂さんだ。寮母という立場から青学の強さの秘密を解き明かす、原美穂さん著『フツーの主婦が、弱かった青山学院大学陸上競技部の寮母になって箱根駅伝で常連校になるまでを支えた39の言葉』(アスコム刊)から、「原監督との役割分担」に関する章を抜粋して紹介します(全3回の1回目/#2、#3につづく)。

主役は学生であり、監督。
その場の主役をきっちり立てられるのがよい裏方です。

◆◆◆

 学生の前での夫婦ゲンカはガマンしています。

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 学生の前では監督を立てるようにしています。明らかに監督の言っていることが間違っていると思うことがあっても、学生の前ではそれは指摘しません。あとで2人になったときに、「さっきのは違うんじゃない?」と伝えるに留めます。

 その理由は、学生にとって監督は、絶対的な存在であるべきだと思うからです。主役は、寮母ではなく学生、監督です。もしわたしが学生の前で「監督、それは違うでしょう」などと言ってしまっては、監督の立場がなくなってしまいます。

自分が引っ張るんだという思いが強いあまり…

 今でこそ成果を出した監督ということになっていますが、寮に来たばかりのころの監督は、実績のない新人で、学生から見ても、この監督についていくしかないとはいえ、本当についていって大丈夫かなと不安もあったことでしょう。監督は思ったことをそのまま口にするタイプなので、学生にはその言葉がきつくあたっているように聞こえることがあったはずです。今はだいぶ丸くなって伝え方もうまくなりましたが、以前は「え、それ言っちゃう?」と驚くようなことを口にしていました。特に最初は、自分が引っ張るんだという思いが強いあまり、学生に対して十分な説明が足りていなかった時期もあったように思います。

 その分、監督を盛り立てる必要があったのです。

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