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「大岩監督は面白みに欠ける」メディアの評判も…「大岩さん、結構ジョーク言いますよ」MF荒木遼太郎22歳が明かした“パリ世代”の本音「一番仲良いのはブライアン」
posted2024/08/18 11:04
text by
栗原正夫Masao Kurihara
photograph by
Kiichi Matsumoto
◆◆◆
「言わせておけばいいかな」
U-23日本代表は準々決勝でスペインに0-3で敗れ、56年ぶりのメダル獲得の夢はついえた。
大会前、大岩ジャパンへの評価は決して高くなかった。パリ五輪最終予選を兼ねたU-23アジア杯(カタール、4~5月開催)が始まる前には予選突破を危ぶむ声も多く、7月上旬の登録メンバー発表時にオーバーエイジ(OA、3人まで招集可能な24歳以上の選手)の不参加が明らかになると期待はさらに萎んだようにみえた。
だが、大会がスタートすると、グループリーグでパラグアイ(○5-0)、マリ(○1-0)、イスラエル(○1-0)に3戦連続の無失点勝利。日本史上初の“OA不在での8強入り”を決め、勢いに乗った。
登録メンバー決定後、MF荒木遼太郎はOA不在について、こう話していた。
「正直、全然気にしてないです。自分たちだけでもやれると思っているし、そこに対して何か考えたりはしなかったです。(――OA不在の大会はすべてグループリーグで敗退してきたが?)自分は知らないっていうか……。まあ、言わせておけばいいかなと思っています」
U-23アジア杯を制した自信もあっただろうが、周囲の雰囲気に反発したい若者なりの意地もあっての発言だったのだろう。だが、短期決戦では好選手が集まったチームを、一体感のあるチームが凌駕することは決して珍しくない。OA不在で大岩ジャパンがよりチーム一丸となったのは確かだ。
「大岩さん、結構冗談を言いますから…」
そうした一体感をどう生み出すかはチームマネジメントとして最も大切な要素と言えるが、一方で大岩剛監督は多くを語るタイプの指揮官ではない。表向きの表情は常に硬く、メディア関係者のなかでは隙がなくて面白みに欠けるという声もあった。ただ、チーム内では別の顔も見せていたようだ。
荒木はいう。