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「これがストライクならオレも投げたいよ」NHK解説者が“大谷翔平のストライクゾーン判定”に苦言も…「ノーヒットで大谷、大丈夫?」には反論
posted2024/07/06 06:01
text by
沼澤典史Norifumi Numazawa
photograph by
AFLO
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遅い梅雨入りと過去2番目の暑さを記録した6月の日本。しかし、そんな高温多湿な列島の朝を吹き飛ばすように、6月の大谷翔平はカラッとした打球音を連日響かせてくれた。
大谷の6月成績はホームラン12本、打率.293、24打点。現地時間26日のホワイトソックス戦で、2試合連続の先頭打者ホームランを放ち、10試合連続打点という球団記録も達成するなど、毎年6月に打撃の調子を上げる「6月男」は健在だった。これで、6月終了時点での通算成績は打率.316、26本塁打、62打点、16盗塁となった。
そんな好調をキープする6月の大谷について、NHKで長らくMLB中継の解説を務める武田一浩氏は「すごすぎるね」と脱帽する。
「毎年、大谷は6月の中でも15日以降に打ち出すんです。それを僕は中継でも話しましたけど、本当にまた打ち始めましたね。びっくりしました。チームに慣れてきたことも好調の要因でしょうけど、おそらく開幕からの疲れが取れる時期などバイオリズムも関係あるのかもしれません。僕の経験も含めると野球選手は、この時期に調子が上がってくるとタイトル争いに加われることが多いです。大谷の打撃タイトル獲得の可能性もぐっと上がりましたね」
「1番バッター」日本とアメリカの差
武田氏が指摘するように、確かに大谷は6月15日以降にホームランを量産している。14日までは3本塁打(11安打)だが、15日以降は9本塁打(18安打)と3倍の成績を叩き出した。
ときを同じくして、大谷は現地17日から打順が2番から1番に変更となった。それまで「不動の1番」だったショートのムーキー・ベッツがデッドボールによる左手の骨折で長期離脱を余儀なくされたためである。この打順変更も、大谷に好影響を与えていると武田氏は指摘する。
そもそも日本とアメリカでは1番バッターの起用法は大きく異なるそう。日本だと足が速くてアベレージを残す打者を1番に置くことも多いが、アメリカではヒットもホームランも打てるバッターに多く打席を回すため、1番に起用することが主流で「足が遅い1番バッターも普通にいる」(武田氏)という。