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メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
「これがストライクならオレも投げたいよ」NHK解説者が“大谷翔平のストライクゾーン判定”に苦言も…「ノーヒットで大谷、大丈夫?」には反論
text by
沼澤典史Norifumi Numazawa
photograph byAFLO
posted2024/07/06 06:01
現地7月2日。ダイヤモンドバックス戦で逆転2ランを放った大谷翔平。6月中旬からホームランを量産している
「大谷は1番のほうがのびのびと打てている気がします。打席がたくさん回ってくることもありますが、前の打者など周りを気にしないで打てる環境が大谷には合っているのでしょう。実際、ドジャースの3番、フレディ・フリーマンも大谷と打順が空いてから打つようになりました。大谷が2番のときは打ちづらそうにしていましたからね。やはり、前の大谷がボコボコ打つから力が入っていたのでしょう。MLB選手といえども人間ですから、精神的な部分は大きいのです。それは大谷も同様で、前の打者の影響を受けないのが成績にもつながっているのではないでしょうか」
実際、大谷は1番に座ってから3度の先頭打者ホームランを放ち、18日には第3打席で今季メジャー最長飛距離となる145m弾も打っている。
「1番だと打点は稼ぎづらい」
一方、1番としてのバッティングの変化は、大谷の打球方向でも感じると武田氏は語る。
「シーズン開幕からしばらくは、つなぐような意識が強かったと思います。一塁に寄る大谷シフトを抜こうとするような逆方向への打球も今より多かったし、やはり勝つためのチームバッティングを考えていた場面もあったのかなと。1番になってからは、より思い切り振れているように見えます。打順変更で、そのような変化も感じました」
とはいえ、1番バッターの懸念点もある。
「難点は打点が稼ぎづらいところですね。下位打線が塁にいればいいのですが、確率的にそのケースは少なくなります。本当は5番くらいで今のホームラン数を出せれば、もっと打点は稼げるようにはなるんでしょうけど。この点、タイトルが絡んでくれば、また大谷の打順は考慮されるかもしれません」
「これがストライクなら俺も投げたいよ…」
前回の記事で武田氏は審判のストライクゾーンの広さを指摘した。明らかなボール球でもストライク宣告され、たびたび大谷が首を傾げるシーンがあったのだ。このような審判とのせめぎ合いは、6月どうだったのだろうか。