サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
遠藤航らの招集は難しい?「OAなし」だった場合の18人とは? パリ五輪代表メンバー“最終予想”「大岩監督のマネジメントが問われる」
posted2024/07/02 17:04
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph by
Getty Images
果たして、どんな18人になるのだろう。
パリ五輪に出場するU-23日本代表である。
OA招集には「たくさんのハードルが…」
最大の懸念はオーバーエイジだろう。本来であれば、パリ五輪出場決定後初の活動となる6月のアメリカ遠征から、オーバーエイジを合流させたかったはずだ。東京五輪へのプロセスでは、6月のテストマッチから吉田麻也、酒井宏樹、遠藤航が合流している。
しかし今回は、オーバーエイジを招集できるかどうかもはっきりしていない。交渉を担当する日本サッカー協会の山本昌邦ナショナルチームダイレクターは、「長い時間をかけて丁寧に進めています。ただ、たくさんのハードルがあり、個人の意思や所属クラブの了承を取らないといけないです」と、重ねて説明している。
出場権を獲得したU23アジアカップから判断すれば、オーバーエイジの招集が望まれるのはセンターバックだ。海外組なら谷口彰悟(アル・ラーヤン)、板倉滉(ボルシアMG)、町田浩樹(ユニオン・サンジロワーズ)のいずれかを招集したい。3人に共通するのは国際経験だ。谷口はカタールW杯、町田は東京五輪、板倉はU-20W杯、東京五輪、カタールW杯に出場している。オーバーエイジに期待される「経験」を、彼ら3人はチームにもたらすことができる。町田は鹿島アントラーズ在籍時に、U-23日本代表の大岩剛監督のもとでプレーしている。指揮官のチーム作りに馴染みがあることも、短期間で順応するうえでのアドバンテージとなるだろう。
そうした条件を満たす選手は、国内にもいる。植田直通(鹿島アントラーズ)だ。大岩監督が鹿島を率いていた当時の選手で、2016年のリオ五輪に出場している。五輪特有の中2日の日程を実体験している選手を加えるのは、チームにとって大きな価値を持つ。さらに言えば、フランス・リーグアンでプレーした経験もある。
所属する鹿島アントラーズでは、21節まで全試合フルタイム出場している。エアバトルの強さは攻守両面でチームの支えとなるだろう。オーバーエイジの人材としては打ってつけだ。海外組の3人に植田を加えた4人から、ふたりを招集するのが理想的である。
「OAあり・OAなし」で招集メンバーはどう変わる?
U-23世代からは、高井幸大(川崎フロンターレ)を招集する。
U-23世代の選手選考は将来性も加味されるべきで、192センチのサイズを持つ19歳の高井は、落ち着いたボールさばきも含めて選ばれるべき選手だ。