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結婚、右WB…堂安律が26歳に「リツがやってのけた!」ドイツ恩師も驚く“レバークーゼンだけじゃない”学び「内田さんと長友さんの場合は」
posted2024/06/16 11:00
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph by
JFA/AFLO
森保一監督は4月のELレバークーゼンvsウェストハムをバイ・アレーナで視察して、改めてレバークーゼンの戦いに感銘を受けたという。攻撃的3バックの採用をオプションにしようと考えていたタイミングだったから、ビビッドに感じることがあったのだろう。
今回のW杯アジア2次予選ラスト2試合での3バック導入は、選手の戦術的な飢え、消化試合となりそうなところでのメンタル的な飢えを満たすため、そして何より、チームのレギュラー争いと選手層の厚みをうながすという効果があった。
右WB堂安が決めたパーフェクトなゴール
そんな活動における最大の勝者は、堂安律だ。
ミャンマー戦ではセンターフォワードの後ろに構えるシャドーの位置で、シリア戦でも右のワイドに広がるウイングバックの位置で、しっかりとゴールを決めた。
とりわけ、シリア戦で堂安が決めたゴールはパーフェクトだった。GK大迫敬介のゴールキックから始まり、町田浩樹、遠藤航、田中碧、中村敬斗、久保建英、堂安によるパス交換で、見事にハイプレスを突破してから決めた。あれは高い位置からプレスに来ていたシリアの心を完全に折るものだった。
ただ、結果もさることながら――堂安が本当に評価されるべきは、その貪欲さである。
堂安は、レバークーゼンのウイングバックの動きを、日本代表でもっともつぶさに観察した選手かもしれない。レバークーゼンでは左ウイングバックのグリマルドが今季ブンデスで10ゴール13アシスト(リーグアシスト王)。右ウイングバックのフリンポンが9ゴール7アシストを記録した。シャビ・アロンソ監督のサッカーの生命線は、攻撃力に秀でた選手をウイングバックに配し、ゴールを取らせる形だ。
レバークーゼンのWBから学んだこととは
実は、堂安は3月のレバークーゼン戦では相手の左WBのグリマルドにマンツーマン気味でマークに付く仕事を任せられている(なおこの試合で、堂安はゴールを決めた)。
堂安は試合前にグリマルドの動きを研究していた。そこで何を感じていたのか問うと、よどみなく答えはじめた。