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大谷翔平起用で…化粧品の売上が約20倍に! スポンサー収入MLBダントツ1位、大谷翔平「本当の広告価値」を考える

posted2024/05/14 17:00

 
大谷翔平起用で…化粧品の売上が約20倍に! スポンサー収入MLBダントツ1位、大谷翔平「本当の広告価値」を考える<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

ドジャースタジアムのビジョンに大きく映し出される大谷翔平。シーズン中も新たにスポンサーが誕生しているが、その広告効果とは…

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内野宗治

内野宗治Muneharu Uchino

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Nanae Suzuki

 連日のように試合での活躍が報じられるドジャース・大谷翔平。その活躍に呼応するようにシーズン中にもかかわらず、多くの日本企業がスポンサーの名乗りをあげたことも話題となっている。一体、大谷翔平が広告に出演することの価値とはどれほどのものなのか。4月24日に発売された『大谷翔平の社会学』(扶桑社新書)より、大谷の出演広告について考察したパートを抜粋して紹介する。(全3回の第1回/第2回第3回も配信中)

大谷、大谷、大谷…

 2023年3月、東京。

 約1400万人がマスクで顔を隠して暮らす異様な大都市に、日本で最も有名な「顔」が舞い降りた。大谷翔平、言わずと知れた野球界のスーパースターだ。第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で「侍ジャパン」の中心選手となった大谷は、大会MVPに輝く大活躍で日本を熱狂の渦に包んだ。メディアは大谷の一挙手一投足を追いかけ、連日トップニュースで報じた。

 テレビの報道番組はもちろん、ヤフー!ニュースのヘッドラインも、コンビニに並ぶスポーツ紙の一面も、野球ファンのツイッター(現・X)も大谷一色。JR渋谷駅には大谷がパートナーシップ契約を結ぶニューバランスの巨大広告が登場し、地下鉄車内や駅構内は大谷が出演するJALや化粧品メーカーコーセーのCM映像がひっきりなしに流れる。どこに行っても大谷、大谷。まるでジョージ・オーウェルのディストピア小説『1984』で描かれた「ビッグ・ブラザー」のごとく、街中の至るところに大谷の顔があり、そのクールだが優しげな眼差しでこちらを見ている……。

「史上最強の侍ジャパン」と称されたこのチームにおいて、大谷は別格の存在感を放っていた。メディアやファンは大谷を、まるで神のごとく絶対的な存在として崇めた。

控えめに言って「日本最高のセレブリティ」

 もっとも、日本における大谷フィーバーは今に始まったものではない。高校時代から160kmの剛速球を投げ、特大のホームランを連発していた大谷は、18歳で北海道日本ハムファイターズに入団してプロ野球選手になって以降、常に注目を集め続けてきた。日本プロ野球機構(NPB)でプレーした5年間にはパシフィックリーグのMVPに輝く大活躍を見せ、23歳でアメリカに渡ると、メジャー1年目に新人王を獲得。そして4年目にはアメリカンリーグのMVPを受賞し、メジャーリーグ(MLB)全体で7年ぶりとなるコミッショナー特別表彰を受けた。大谷の今日に至るまでの華々しいキャリアは、まさに生きる伝説として常に日本ではトップニュースとなってきた。

【次ページ】 破格のスポンサー料

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