ハマ街ダイアリーBACK NUMBER
DeNA相川亮二バッテリーコーチに聞いた、“嶺井のFA移籍”の影響は?「そもそもキャッチャーの層は厚い」「松尾はセンスの塊。とはいえ…」
posted2023/01/09 11:04
text by
石塚隆Takashi Ishizuka
photograph by
JIJI PRESS
球団の外に出ていたから見えること、わかることがある。昨シーズン、バッテリーコーチとして14年ぶりに古巣ベイスターズに復帰した相川亮二コーチは、感慨深げに語る。
とくに大きかった今永昇太の存在
「三浦大輔監督をはじめ選手時代に一緒にプレーした方々とともに戦うのはコーチになって初めての経験でしたし、充実感がありました。あとチームは、僕がいた時代とくらべてすごく変わりましたよね。これまでの指導者や僕の下の世代のOBや現役選手たちがチームの雰囲気を大きく変えてくれたんだと思います。すごくいいチームにしてくれたな、と感じることのできた昨シーズンでしたね」
相川コーチが正捕手を務めていた時代、ベイスターズは低迷期から抜け出すことができず苦しんでいたが、今やそんな脆弱な姿をさらすチームではなかった。
三浦監督体制になって2年目の昨季、相川コーチや石井琢朗コーチ、齋藤隆コーチ、鈴木尚典コーチなど球団OBを指導者として招聘をした影響もあってか、チームは一昨年のリーグ最下位から2位へとジャンプアップした。
相川コーチが任されたのはバッテリー間における戦略戦術のブラッシュアップだが、コーチとして復帰し、まず目をみはったのは投手陣の充実だった。
「近年のベイスターズは外から見ていて“打撃”のイメージが強かったのですが、中に入って知れば知るほど能力の高いピッチャーが多いことがわかりました。とくに今永(昇太)の存在は大きかったですね。ノーヒットノーランできる実力はもちろん、とにかく勝利を強く意識しチームを鼓舞してくれる。“いいピッチングをする”といった意識だけではなく“勝つ”という強い気持ち。僕なんかよりもひとつ上の考えを持って野球をやっているというか、多くのモノを背負いながらチームのために尽力してくれる姿は本当に心強かったし助かりましたね」