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「あ、これはくるな」浅野拓磨が板倉滉を信じて走った瞬間…失意のW杯から4年、ドイツ代表GKノイアーをぶち抜く逆転ゴールを決めるまで 

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安藤隆人

安藤隆人Takahito Ando

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posted2022/11/24 17:00

「あ、これはくるな」浅野拓磨が板倉滉を信じて走った瞬間…失意のW杯から4年、ドイツ代表GKノイアーをぶち抜く逆転ゴールを決めるまで<Number Web> photograph by Getty Images

ドイツから決勝ゴールを奪った浅野拓磨。カタールの地で4年前の悔しさを晴らした

 思い起こせば5年前の2017年8月、浅野はロシアW杯出場をかけたアジア最終予選・ホームのオーストラリア戦で日本をW杯に導く決勝弾を叩き込でいる。しかし、その10カ月の本大会のメンバーに浅野の名前はなかった。サポートメンバーとしてロシアに同行し、日本のベスト16進出をスタンドから見ていた。

「落選したことで、改めて日本代表は特別な場所だと思った。アジア予選で結果を出したとしてもそれは何の保証にもならなくて、その時のいい選手が選ばれる。序列なんて1カ月、2カ月もあれば簡単に変わることを痛いほど学んだし、もうこんな悔しい思いは絶対にしたくない。だからこそ、もう一度積み上げていかないといけないんです」

 この時、味わった悔しさは計り知れない。仲間たちの活躍を喜びながらも「カタールW杯は必ずピッチに立つ」と決意し、燃え盛る反骨心を原動力に歩みを進めてきた。

 ただ、頭の中は常に冷静だった。夢の舞台への“逆算”に思いを巡らせてきた。

浅野が大切にしてきた“逆算力”

「5年後、10年後、15年後の自分が『どうなっているか』ではなく、『どうなりたいか』を想像して、夢や目標を達成するために何をすべきかを真剣に考える。10年後の夢があるとするじゃないですか。その10年後のなりたい自分に対して、8年後は、5年後、じゃあ3年後、1年後は?と逆算していく。それを考えることで今の自分が何をすべきなのかがより整理されるんです。

 “逆算力”は本当に大事で、その力を発揮するために『なりたい自分』を生み出す想像力も必要になる。『W杯に出る→日本代表に入り続ける→チームで結果を出し続ける→チームで試合に出続ける→怪我をしない→毎日の食事管理、トレーニング、リカバリー』。だから毎日の食事管理、トレーニング、リカバリーも僕の中では明確な目標でした。どんな状況だろうが今を全力で過ごさないといけないし、やり続けた先にしか未来はないんです」

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