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「オレ、決めます」堂安律は食事中にも“予告”していた…ドイツ戦MOMの権田修一が語ったサブ組への感謝「簡単なことじゃないですよね」
posted2022/11/24 17:01
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph by
Kiichi Matsumoto/JMPA
GKとしての神髄を、権田修一が見せつけた。
11月23日に行われたカタールW杯グループステージ初戦のドイツ戦は、序盤から自陣に押しとどめられる展開となる。ペナルティエリア周辺からシュートを浴びていき、中央に集結させられたところでサイドを使われる。31分、日本の右サイドを悩ませてきたダビド・ラウムが、ペナルティエリア内右でパスを受ける。間合いを詰めた権田が足をかけ、PKを与えてしまう。イルカイ・ギュンドアンに決められ、前半のうちにビハインドを背負ってしまった。
グループステージ突破のために是が非でも勝ち点がほしい一戦で、“格上”のドイツにリードを奪われる。しかも、自らが献上したPKによって。気持ちが乱れてもおかしくないが、権田は冷静さを保っている。
「気持ちの切り替えということで言えば、まだ試合が終わったわけではないので。GKは失点に絡んでしまうポジションなので、失点をしたことで気持ちが乱れて勝てる確率を落とさないというのは、自チーム(清水エスパルス)でやっているときから大事にしていること。そこを普段からやっているおかげで、ここでもしっかり切り替えられたのかなと思います」
大ピンチで“4連続セーブ”「サウジのGKから自信を…」
前半を0対1で折り返したチームは、後半開始とともに久保建英を下げて冨安健洋を投入し、4-2-3-1から3-4-2-1へシステムを変更する。相手にスペースと時間を与える場面が減り、高い位置からのボール奪取も可能となっていく。その一方で、2点目を失う危機にも見舞われた。
最大のピンチは、70分から71分にかけてだっただろう。
DFラインの背後へ浮き球のパスを通され、ヨナス・ホフマンに至近距離からシュートを許すが、GK権田がブロックする。セカンドボールをセルジュ・ニャブリが左足で狙ってくるが、これも権田がセーブした。
ドイツの猛攻はなおも続き、ラウムのクロスからニャブリがヘディングシュートを浴びせてきたが、ここも権田が身体を投げ出して阻止する。こぼれ球に反応した右足でのシュートも弾いてコーナーキックに逃れた。