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イチローのマリナーズ若手たちから“慕われる”日々…21歳の“弟分”は連日キャッチボールをお願い「良い意味で想定外でした」
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笹田幸嗣Koji Sasada
photograph byGetty Images
posted2022/10/11 17:00
![イチローのマリナーズ若手たちから“慕われる”日々…21歳の“弟分”は連日キャッチボールをお願い「良い意味で想定外でした」<Number Web> photograph by Getty Images](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/9/e/700/img_9ed0dd26475cfea11b2f2e86de8d3b73373180.jpg)
イチローさんと“弟分”の21歳、フリオ・ロドリゲス
キャンプではイチローさんを慕い、連日キャッチボールの相手を願い出た弟分は、忍耐力や持続性と言った堅実な長所を持ち合わせていた。だが、まだ21歳。イチローさんはチームを引っ張るリーダー的存在になるにはもう少し時間がかかると思っていた。しかし、その予想をロドリゲスは上回った。
「実際にそうなっています。そして、それは意図して、ではない。頑張ってそうやろうという選手はいるかもしれないけど、フリオはそういう意味では天才肌だといえるかもしれない。3年目くらいにチームを引っ張る存在に、というイメージでしたが、今はもうすっかりその位置にいます。良い意味で想定外でした。あれは天性のものですね。努力だけでは得られないものを備えています」
イチローが経験した“強さの弱点”
そしてもうひとり、イチローさんが大きく成長したと評価する選手がいる。捕手として両リーグ最多の27本塁打を放った2年目のカル・ローリーだ。
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「カルはだいぶ変わりました。ずっと不安を抱えていたのですが、どこがきっかけかはわかりませんが、自信をつけましたね」
元々、ツボにはまった際の打撃には見るものがあったスイッチヒッターは、9月30日のアスレチックス戦でチーム21年ぶりのポストシーズン進出を決める代打サヨナラ本塁打を放った。ワイルドカードシリーズでも8打数4安打、1本塁打、3打点。守備面でもプレーに迷いがなくなり、25歳ながらに落ち着きが出てきたことをイチローさんは評価している。