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大学野球PRESSBACK NUMBER
「慶応は…本当に嫌いですね」東大野球部のスカウトが語る“スポーツ推薦も内部進学もない”東大の努力「夏休みは高校球児に勉強合宿で口説く」
text by
沼澤典史Norifumi Numazawa
photograph bySankei Shimbun
posted2022/08/22 17:00
2017年、日本ハムからドラフト指名の挨拶後、安田講堂前で写真を撮る宮台康平投手。じつは東大野球部は高校1年当時から宮台に注目していた。そんな東大のスカウト活動とは?
「東大に合格するには、データに基づく戦略があります。東大合格者たちの勉強ぶりを分析すると、英語、数学、理科、国語、社会の5教科を3年間で、授業も含めて7000時間勉強すればいいんですよ。高校3年間は2万6280時間ですから、高校生活の3分の1弱を勉強にあてるだけです。ふだんの授業も含めて1日約8時間勉強すればいいので、不可能ではないでしょう。浪人している子は単純に7000時間に満たなかっただけです。また、野球にマジメに取り組んでいた子は学力も伸びやすいという相関関係があります。勉強に必要な背筋力と動体視力を野球は養います。背筋力は姿勢を良くし、動体視力は速読につながりますからね」
そして浜田のもうひとつの持論も紹介しておこう。現役で他大学に入るより、浪人してでも東大に入ったほうが、金銭面では断然トクなのだとか。
「現役での東大合格に不安を持ち、浪人に対して後ろ向きなケースでは、親御さんも含めた三者面談を行うこともあります。説得の言葉は、例えばこうです。一般的な大学生の平均生涯賃金は3億円ですが、東大卒の平均は大体4億5000~6000万。将来の1億5000万円の差を考えたら、予備校代の100万円は投資だと思いませんか。東大野球部OBの就職は、どこに行けるかではなく、行きたいところに行くだけですよ、と」
高校球児に夢を語りつつ、しっかりと大人の現実を見せながら熱血スカウト活動を続ける浜田。後編では、具体的な成果を聞いていこう。
<続く>