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〈甲子園の勝利数番付〉大阪桐蔭が近づく“平成デビュー初快挙” 最強公立校や天理・横浜・日大三など「東西三役~十両候補」は?

posted2022/08/06 17:01

 
〈甲子園の勝利数番付〉大阪桐蔭が近づく“平成デビュー初快挙” 最強公立校や天理・横浜・日大三など「東西三役~十両候補」は?<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama/Kou Hiroo

根尾昂らの大阪桐蔭、松坂大輔らの横浜…強豪校も徐々に甲子園勝利数の番付で上位に進出してきている

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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球児が白球を追い、躍動する――2022年夏の甲子園が開幕しました。毎年恒例の「甲子園番付」でお楽しみください!

 8月6日に始まった第104回全国高校野球選手権大会、今夏は「春夏通じての甲子園初出場校」が1校もなかった。フレッシュさに欠けるとの評もあるが、長引くコロナ禍で練習環境が整わない中、新興の学校にはやや不利になったか。学校間の格差も拡がっている印象がある。

 甲子園番付、今回は第1回からの春夏の甲子園の通算成績で見ることにした。例によって、関西以西が西、中部以東が東で番付を振り分けた。学校名に色がついているのは今夏の甲子園出場校。学校名は現在のものとし、合併した場合は、合併後の校名とするが、合併後に甲子園で勝利していない学校は、旧校名のままとした。

「公立高校で最強」の存在は県岐阜商

 高校野球、甲子園の歴史は1世紀を超している。番付上位にはいわゆる古豪・伝統校が並ぶのは自然なところだが、幕内上位の高校の多くは、今も各都道府県で「強豪の一角」を占めている。

 東西通じての最多勝の東横綱、中京大中京(愛知)は今夏は3回戦で東浦に敗れたが、昨春の選抜では準決勝まで進出している。

 東大関の県岐阜商(岐阜)は公立高校としては「最強」と言える。春夏併せて優勝4回、準優勝4回。今夏の岐阜県大会でも決勝で新興の帝京大可児を7-6と振り切って甲子園出場を決めた。

 西横綱の龍谷大平安(京都)は決勝で京都国際に1-6で敗退している。

 この番付ではPL学園(大阪)が常に話題になる。出場37回、春夏通じて優勝7回、準優勝4回。プロにも多くの人材を輩出し「史上最強高校」の名をほしいままにしたが、2016年夏を最後に公式戦に出場しなくなり翌年には大阪府高野連に脱退届を提出して休部となった。

 立浪和義、宮本慎也、清原和博、加藤秀司、新井宏昌、松井稼頭央と6人もの2000本安打選手を輩出したのはPL学園だけだ(日米通算では福留孝介も2000本を達成)。

 あれから6年目の夏、PL学園OBで現役で活躍しているのは、中日の福留孝介(1996年卒業)、MLBツインズの前田健太(2007年卒業)、オリックスの中川圭太(2015年卒業)の3人だけ。今季中川は中軸に座って活躍している。

小結から幕内上位に今夏の出場校が並ぶ

 さて、西方では小結の天理(奈良)以下、幕内上位に今夏の出場校が並んでいる。

【次ページ】 三役~十両候補で注目したい強豪校は…?

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