酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
〈甲子園の勝利数番付〉大阪桐蔭が近づく“平成デビュー初快挙” 最強公立校や天理・横浜・日大三など「東西三役~十両候補」は?
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byHideki Sugiyama/Kou Hiroo
posted2022/08/06 17:01
根尾昂らの大阪桐蔭、松坂大輔らの横浜…強豪校も徐々に甲子園勝利数の番付で上位に進出してきている
高知県では、明徳義塾が2010年以降の12回(2020年は中止)の夏の甲子園で11回出場、福島県では2007年以降の15回で、聖光学院が14回出場。栃木県でも2011年以降、作新学院が10年連続出場を果たした。
これらの県では、県大会が始まる前から結果が「ほぼ決まっている」という空気になる。部員数が9人ぎりぎりの公立校などは対戦するときは「怪我をしない」ことが目標になってくる。こうした「実力格差」が、競技人口減少の一因になっている。
新設校やユニークな学校などが出てくることに期待したい
「春夏甲子園番付」は1世紀以上の高校野球史の集積だから、そう簡単には番付は動かない。しかし、新設校が進出するなど、新しい風が吹かないと、伝統文化の番付のようになって魅力がなくなっていく。
特に三段目あたりに、次々とユニークな学校が進出することを期待する。特に公立校が元気を取り戻してほしい。大会のシステムそのものの見直しも含めて、改革が進んでほしいと思う。
新型コロナ第7波のピークと重なり、今夏は異常事態となっている。勝星もさることながら、球児にはまずは「無事、甲子園の土を踏んで」欲しいと願う。
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