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箱根駅伝PRESSBACK NUMBER
箱根駅伝「強豪校こそ区間配置が難しい?」「往路優勝が総合優勝には必要」青学、駒澤…有力校の戦力を徹底分析する
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byAFLO
posted2021/12/26 11:03
来年1月2、3に開催予定の箱根駅伝。98回大会の総合優勝はどの大学が掴み取るのか
国学院大)新興勢力の1番手、唯一の不安は「エースなし」
駒澤大、青学大ら強豪校に対峙する新興勢力の1番手は、国学院大学ではないだろうか。
土方英和(現ホンダ)、浦野雄平(現富士通)というダブルエースを擁して箱根駅伝総合3位を達成したのが2大会前。その当時、2年生だった木付琳、藤木宏太、島崎慎愛、殿地琢朗が4年生になった時、勝負できるチーム作りを前田康弘監督は進めてきた。
そこに中西大翔(3年)、伊地知賢造(2年)ら各学年の軸になる選手が成長し、平林清澄、山本歩夢ら力のあるルーキーが加わった。とりわけ平林は出雲6区5位、全日本7区3位とエース区間で結果を残し、次代のエースとしての階段を上りつつある。4年生と1年生が中間層をサンドイッチしたチームだが、その力は出雲4位、全日本4位という結果からも窺い知れる。
「箱根で勝つための条件は、山」と前田康弘監督は語るが、山は激坂最速王決定戦で学生トップに立ち、山への愛が強い殿地にほぼ決定している。重要区間の2区は出雲5区2位、全日本8区区間賞と今チーム最強の2年生・伊地知の名前が浮かぶ。そこに藤木、平林、木付、中西らが絡んで力を100%発揮できれば、5区勝負で後続に差をつける前田監督の戦略が現実味を帯びてくる。往路で主導権を握れば、復路の山下りには島崎がおり、1年生の山本もいる。平地では強豪校に差をつけられないが、開いた差を維持する力は保持しているはずだ。
唯一の不安は、大砲がいないことだろう。大きなミスが出てしまうと回収できる選手がいない。それゆえ「ノーミス」の駅伝が国学大には必須だ。昨年の箱根は10区で6位争いに敗れ、9位に終わった。今回は、同じ競り合いになっても順位をさらに上げていくメンバーが揃っている。新興勢力の旗手として、国学大らしい強さを示すことができるか。
創価大)ミスがなければ首位を走れるが…
昨季の往路優勝を果たした創価大学は、もはやダークホースではない。