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ハリル「お前の良さは爆発的なスプリントではなく…」 5年前は抵抗があった原口元気だが《オシム的なスタイル》で代表に貢献を 

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原口元気

原口元気Genki Haraguchi

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posted2021/11/10 17:02

ハリル「お前の良さは爆発的なスプリントではなく…」 5年前は抵抗があった原口元気だが《オシム的なスタイル》で代表に貢献を<Number Web> photograph by JFA/AFLO

2016年のハリルホジッチ監督と原口元気。あれから5年、サイドアタッカーからの変貌を遂げている

 例えば、走る強度を測る1試合の「平均速度」というデータがあります。知り合いのアナリストからそのデータについて教えてもらってから、僕も意識するようになったのですが、よくあるスプリント数や走行距離と違い、「平均速度」はプレーのインテンシティを測る上での基準になっています。最近はその数値が高くなってきており、ウニオンでプレーしてからその傾向が強くなっている。

 例えば、インテンシティーの高い、チャンピオンズリーグなどでは、主力選手の多くは平均速度が時速8キロを超えている。僕もドイツの2部でプレーしていた昨季は時速7キロ台で終わることが多かったのですが、今季は多くの試合で8キロを超えるようになってきています。そういうデータを見ていて自信にもなりますし、考えながら走ることで良い影響があるのかなと感じています。

あのベルギー戦で負けてしまったことが原動力

 日本代表が今後どのようなフォーメーションで戦うことになるのかはわかりません。ただ、僕はベンチに座っているだけではなく、日本代表に貢献できる形を探っていきたい。

 もちろん、代表のやり方があるので、ウニオンでやっていることをそのまま出そうと考えているわけではありません。戦術的にはそこから頭を切り替える必要がありますが、それはしっかり出来る自信があります。もちろん、監督から声がかかればいつでも、どのポジションでも出て行くつもりです。

 僕が代表チームの力になりたいと言い続けているのは、ロシアW杯での経験があるから。個人的なキャリアのなかで忘れられない試合があるとしたら、やはり、あのベルギー戦で負けてしまったこと。日本代表としてW杯の切符をつかみ取り、あのような試合で今度こそは勝ちたい。そのために僕は今もドイツで戦い続けているわけですから。

◆ ◆ ◆

 現在の日本代表では、日本らしいサッカーの実現が一つのテーマとなっている。だから、興味深く感じられることがある。

 かつて日本代表を指揮し、日本人の持ち味を最大限に生かしたサッカーの実現を提唱していたイビチャ・オシム氏のもとで課題となっていたのが「考えながら走る」こと。名将が最後に日本代表の指揮をとってから約14年、「頭をフル回転させ、考えながら走る」ことにモチベーションを見出し、欧州のトップリーグで結果を残す日本人選手が出てきたことは、氏の理想に日本人選手のクオリティーが追いつきつつあることを暗示しているのではないだろうか。

 昨シーズンの1部ブンデスリーガで走行距離が最長だったウニオンに、昨シーズンの2部ブンデスリーガの全選手のなかで走行距離が最長だった原口が加わり、活躍する現在の状況は、オシム氏が描いていた未来がやってきているということなのかもしれない。そんな原口が今回の代表戦ではどのような形で起用され、チームにどんな力をもたらすのか。期待が高まっている。

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「ブンデスで高いインテンシティを」「ハードに働くだけでなく」 原口元気30歳が明かす《インサイドハーフで覚醒》の要因とは

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