甲子園の風BACK NUMBER
「ボールが常に濡れて投げづらい」水たまりの甲子園と“4年前、泥だらけの筒香嘉智” 好カードの強行開催→コールドは最善策だったのか
text by
間淳Jun Aida
photograph byKyodo News
posted2021/08/18 06:00
東海大菅生の2番手投手・本田峻也がマウンド上で足を滑らせた付近から、明らかにグラウンド状態は悪かった
筒香が泥だらけになった4年前の甲子園
「雨の甲子園」で野球ファンの印象に強く刻み付けられているのは、2017年セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ、阪神vs横浜DeNAの第2戦だ。
雨が降りしきる中だったが、CS最終ステージや日本シリーズの日程進行上、試合は強行開催。阪神園芸の懸命なグラウンドキープによって試合は成立したものの、筒香嘉智(現パイレーツ)が内角球を避けた際にバランスを崩して泥だらけになるなど、厳しいグラウンドコンディションの中でのプレーを強いられた。
プロとアマの大会の違いはあるとはいえ――それから4年後、夏の甲子園で同じような状況が起こった。
エラーが少ない両チームがそれぞれ2失策
注目の一戦は大阪桐蔭の3本の本塁打がかすむほど、グラウンドコンディションが記憶に残る結果となった。地方大会6試合、7試合で3失策だった両チームはこの試合、それぞれ2つの失策を記録したのだから。
天候はコントロールできない。ただ、もう少し整った条件で試合を開催する手段はある。球児たちが憧れる聖地に泥を塗らないために。
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