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三笘薫「使命感、自然体」 旗手怜央「カオルの存在が僕を…」 “もう1つの大舞台”ACLを東京五輪へのブーストに
posted2021/06/26 06:00
text by
いしかわごうGo Ishikawa
photograph by
Etsuo Hara/Getty Images
リモート会見に登場した三笘薫は、ウズベキスタンからその喜びを語った。いつものように少し早口で、それでいて穏やかな口調だった。
「この度、五輪代表に選ばれてすごく身が引き締まる思いです。昔からの目標、夢であるので嬉しく思います。落選した選手もいます。この18人の狭い中に選ばれた身として、その選手たちの分まで頑張らないといけないと思ってます。日本を代表してメダルを獲得できるように、貢献できるように頑張っていきたい」
プロになった昨年から結果を出し続け、スターダムを一気に駆け上がった。書店に足を運べば、彼がスクワットをする写真が表紙の雑誌を目にするほどだ。サッカー専門誌ならまだしも、現在の一般雑誌で表紙を飾れるJリーガーが、果たしてどれだけいるだろうか。
「使命感を持って自分の特徴を」
メンバー発表会見での森保一監督からは「個で局面を突破できるスペシャルなものを持っている選手」と期待を寄せられている。狭き門をくぐり抜けた18人の精鋭においても、特別な仕事が求められる役割は本人も望むところだろう。ドリブルのスペシャリストは「使命感」というフレーズを用いて覚悟を述べた。
「本大会では、日本がどれだけボールを持てるかはわからないと思います。でも、スペースがあるときでも、ないときでも、自分のドリブルは生きると思っています。そこで一つはがせれば、チャンスを作れる。引っかかれば、ピンチにもなると思う。結果を左右する立場なので、しっかりと使命感を持って自分の特徴を出していきたい」
いつも思うが、会見で三笘が紡ぐ言葉は明朗だ。
オンラインの場でも、質問者の意図を汲み取り、コメントに淀みがない。頭の回転も早いのだろう。考え込むことは少なく、的確な言葉を発していくタイプである。「言葉が人を作る」とよく言うが、自分を客観視しながらも、口にするフレーズの端々には強い意志も感じられる。