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リバプールの“急所”はCBだった 守備陣だけでなく中盤・前線も大ダメージのメカニズム…CLで逆襲可能か? 

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三重野翔大

三重野翔大Shodai Mieno

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posted2021/02/15 17:01

リバプールの“急所”はCBだった 守備陣だけでなく中盤・前線も大ダメージのメカニズム…CLで逆襲可能か?<Number Web> photograph by Getty Images

レスター戦を落とし、ついに3連敗を喫したリバプール。CBの負傷者続出によって、大きなダメージを受けている

本職中盤のファビーニョとヘンダーソンがDFでは

 次に中盤への影響だが、ここは偏に人繰りが難しくなっているということに尽きるだろう。上述したようにヘンダーソンとファビーニョが最終ラインに駆り出されており、後者に至ってはシーズン序盤の4試合しか本職のMFで出場していない。

 彼らが中盤にいないということは、中盤での守備が脆弱になるということ。ジョルジニオ・ワイナルドゥムをアンカーに置かざるを得ない状況で、ボックス・トゥ・ボックスタイプの彼はインサイドハーフも含めて全ての働きをしようと走り回っている。

 防波堤を失った中盤は相手の攻撃を食い止められずに最終ラインまで運ばれてしまうことがたびたびで、簡単にシュートまで持ち込まれてしまう。さらに中盤でボールを奪えなければ、毎度自陣から攻撃を組み立てなければならない。相手に守備構築の時間を与えてしまい、リバプールにとっては悪循環だ。

チアゴがいまだゴール、アシストともに0

 もうひとつ、新加入のチアゴ・アルカンタラにも言及しなければならない。ラ・マシア(バルセロナの下部組織)で育ち、バイエルンで欧州の頂点に輝いた29歳のスペイン人MFは、彼のクオリティを十分に見せられていない。

 というのも、ファビーニョやヘンダーソンがいないことで守備的なタスクが増えているのだ。もともと守備面でのハードワークには定評があったチアゴだが、求められていた役割とは少し異なる。

 リバプールの攻撃に対して引いて守るチームが増えたことで、今までの中盤にはなかった創造性で局面を打開できる選手。バイエルンで幾度となく引いた相手を崩してきたチアゴにその望みを託したが、ゴールとともにアシストもいまだ0という数字が今の状態を物語っている。

ハマンはチアゴを手厳しく評するが

 元リバプールのMFディートマー・ハマンは「チアゴのプレーはリバプールのスタイルではない」と活躍できていない要因を説明したが、スタイルが違うからこそ新たな強みをもたらせるのではないだろうか。

 守備にも長けているとはいえ、チアゴが輝くのはボールを持ったとき。彼がインテリオールで攻撃に集中できる状況になれば、おのずとゴールに直結するプレーが見られるだろう。

【次ページ】 マネ、サラー、フィルミーノにも悪影響が

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