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リバプールの“急所”はCBだった 守備陣だけでなく中盤・前線も大ダメージのメカニズム…CLで逆襲可能か?
posted2021/02/15 17:01
text by
三重野翔大Shodai Mieno
photograph by
Getty Images
結論から述べると、リバプールにとって今の状況は決して「最悪」ではない。
レスターに敗れて6季ぶりとなるリーグ戦3連敗(そもそも連敗したのがクロップ体制以降初めてのこと)を喫し、連覇が絶望的になったとしてもだ。
匿名性の高いSNSや無責任なメディアのなかには、守護神アリソンの名前や不名誉な数字を見出しに「王者の瓦解」を謳っているものもあるが、リバプールには今の状況に陥るだけの大きな足枷がある。
主力のセンターバックを全員欠いているということだ。
ファンダイクもゴメスもマティプも離脱
ビルヒル・ファンダイクは昨年10月のエバートン戦で、翌月にはジョー・ゴメスがイングランド代表合宿中に大ケガを負い、慢性的に負傷しがちなジョエル・マティプもついに先日シーズンアウトとの報道が出た。
最近ではセンターバックを組むことが当たり前になっているファビーニョとジョーダン・ヘンダーソンのコンビ、本来ならばアンカーとインサイドハーフの関係であるということを忘れてはならない。
リバプールが抱える主力CB不在問題は、守備に不安を抱えるというだけの簡単な話ではない。4-3-3をベースの布陣とするチームにとってディフェンスラインはもちろん、中盤にも、前線にも大きな影響を及ぼしている。
ではその3つのエリアにどのような問題を生じさせているのだろうか。主力組のなかでも昨季のプレミアリーグ制覇に大きく貢献したファンダイク、ゴメス不在の影響を紐解いていこう。