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リバプールの“急所”はCBだった 守備陣だけでなく中盤・前線も大ダメージのメカニズム…CLで逆襲可能か?
text by
三重野翔大Shodai Mieno
photograph byGetty Images
posted2021/02/15 17:01
レスター戦を落とし、ついに3連敗を喫したリバプール。CBの負傷者続出によって、大きなダメージを受けている
リーグについては白旗を上げたクロップだが
そして今季、トップチームでの出場機会を得ているナサニエル・フィリップスにリース・ウィリアムズ。確かに今は人材難にあるCBだが、若い選手が着々と育っているのはポジティブなことでもある。
レスター戦後、クロップが「トップとの差を縮められるとは思えない」と白旗を上げたとおり、リバプールが連覇を成し遂げることはないだろう。彼自身も身内のことで苦しい時期にある中、むしろよく上位で持ち堪えているほうだ。
プレミアリーグではトップ4入りが現実的な目標となる。リーグ戦とのバランスを考えて、16日のRBライプツィヒ戦で再開するCLではベスト4あたりまで進出できれば御の字か。目標を下方修正しなければならないほど、主力CB不在というのは大きな足枷なのである。
今を嘆くのも、批判するのも簡単だ。
ただ少し先に目を向ければ、大きな可能性が広がっている。ファンダイクとゴメスが復帰し、最終ラインの経験を積んだヘンダーソンとファビーニョが中盤に安定感をもたらし、若手のCBまでも育てば、タイトルを掲げた昨季以上の強さを手に入れることができる。
――嵐の先には金色の空が広がり、雲雀が美しくさえずっている――
この苦境は、未来への布石なのかもしれない。