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ドラ1級の本格派、大阪桐蔭Wエース、193cm右腕…センバツはこの投手を見よ!《歴代優勝投手リスト付き》
posted2021/01/30 17:03
text by
西尾典文Norifumi Nishio
photograph by
PABB-lab
今月29日に出場32校が発表された今年の選抜高校野球。前哨戦とも言われる昨年秋の明治神宮大会が中止となり、その優勝校が所属する地域に与えられる「明治神宮大会枠」が消滅し、代わりに21世紀枠での選出が1枠増えて4校となった点は例年と異なるが、今のところ観客と応援団の入場も認める方向で調整が続いている。
選抜高校野球に関して、古くからよく聞かれるのが「春は投手力」という言葉だ。3月に開幕ということで野手は投球への対応が遅れ、投手が有利になるという定説だが、果たしてその説は現代も当てはまるのだろうか。
過去10大会の優勝校と主戦投手を並べてみると以下のような顔ぶれとなった。
<過去10年のセンバツ優勝校と主戦投手>
2010年 興南・島袋洋奨(元ソフトバンク)
2011年 東海大相模・近藤正崇(元JR東日本東北)
2012年 大阪桐蔭・藤浪晋太郎(阪神)
2013年 浦和学院・小島和哉(ロッテ)
2014年 龍谷大平安・高橋奎二(ヤクルト)
2015年 敦賀気比・平沼翔太(日本ハム)
2016年 智弁学園・村上頌樹(阪神)
2017年 大阪桐蔭・徳山壮磨(早稲田大)
2018年 大阪桐蔭・柿木蓮(日本ハム)
2019年 東邦・石川昂弥(中日)
※2014年の高橋は背番号10で出場も、チームトップのイニング数と勝利数をマーク
17年優勝の徳山もドラフト指名濃厚
島袋、小島、村上は大学経由だがプロ入りを果たし、徳山も今年のドラフト指名が濃厚となっている。平沼と石川は野手としてのプロ入りだが、投手としても140キロ以上のスピードを誇り、高い能力を備えていたことは間違いない。この結果を見ても、優勝するチームには後にプロに進むような能力の高い投手が在籍している可能性は極めて高いと言えそうだ。