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落合GM、1億6000万円ダウンという“戦力外通告”、山本昌「5連勝で3倍」柳田7年…【契約更改ウラ話】
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byNanae Suzuki
posted2020/12/02 17:03
昨年オフにホークスと7年契約を結んだ柳田。日本シリーズでも別格の存在感でチームを牽引した
年俸ダウンをきっかけに飛躍
<名言2>
「一流の証は、やっぱり1億円以上をもらっていることだと思います」
銀次(NumberWeb 2018年3月25日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/830279
◇解説◇
今や楽天に欠かせない主軸に成長した島内宏明。転機は2015年オフ、契約更改での一コマだ。
2012年入団した島内は新人当初から多くのチャンスを与えられてきたが、15年は25試合の出場にとどまり、入団後初めて本塁打ゼロに終わった。オフに球団から伝えらえれたのは年俸700万円ダウンの提示だった。
「その頃までは本気で野球をやってこなかったんだなって。実際、本気じゃなかったんですよ。でも、年俸を結構下げられて、『このままじゃマズい』と思った。そこからですね、ウエートを真剣にやるようになったのは」
そこからトレーニング、食事と全てを見直した島内は16年シーズン中盤からレギュラーに定着。翌年には自身初の2桁本塁打を放った。
島内に刺激を与えた銀次の「有言実行」
危機感を一層募らせたのは、自主トレを共にしてきた銀次の存在も大きかった。ゴールデンクラブ賞とベストナインをダブル受賞するなど“1億円プレーヤー”にふさわしい活躍を見せた先輩に「有言実行ですね」と驚嘆した。
「本当は僕、お金とかも貪欲に稼ごうって気持ちがないんですよ。でも、この世界で成功している人って、野球が本気で好きだったり、お金に貪欲だったりするじゃないですか。だから僕も、もっとそういうところで貪欲にならないとダメだなって。そういうモチベーションがないと結果も出せませんからね」(島内)
控えめな島内が身につけた貪欲さ。プロ野球選手にとって年俸とは何よりのわかりやすい評価であり、活躍する上でも重要なステータスなのである。