野球クロスロードBACK NUMBER
楽天・島内宏明を本気にさせたもの。
減った年俸と稼頭央・銀次の言葉。
posted2018/03/25 07:00
text by
田口元義Genki Taguchi
photograph by
Kyodo News
レギュラーとして貫禄すら漂う。
オープン戦で主に1番から3番を任され、全体で2位の打率3割8分1厘(3月23日現在)。昨年、自身初の全試合出場を果たした7年目の島内宏明が、真価を示し始めようとしている。
万全の状態でシーズンに臨めるわけだが、その準備はオフから着々と進めてきた。
なかでも島内が集中的に取り組んだのが、フィジカルをより強くすることだった。
昨年11月、島内は本格的に初動負荷トレーニングを導入。その狙いをこのように話していた。
「ウェートはこれまでもやっていましたけど、それだけだとどうしても筋肉が硬くなる。いくら大きくしても、硬いとちゃんと動けない。だから、柔軟性をつけるためにも初動負荷を取り入れたほうがいいと思って。
最初は1カ月くらいしか集中的にできなくて、効果が出始めたころにやめてしまったんですけど、3カ月くらいじっくりできれば、もっと効果を実感できていたと思うんですよね。球場(楽天生命パーク宮城)のトレーニングルームにも初動負荷のマシンがあるので、シーズンに入ったら継続してやろうかな、と」
「今までは夜にアイスを2個とか……」
このオフ。島内は新たな肉体を築くべく、様々なアプローチを試みた。初動負荷トレーニングに加えて、体幹を鍛えるボストレーニングもそのひとつである。
バランスボールを半分にしたような器具で、円の頂点に体の中心を置き腹筋するだけでも相当な負荷がかかるという。「普段生活しているだけでは、腹筋は鍛えられませんからね。かなり効果はありますよ」と言う島内は、同時に食事の栄養管理に気を配るようにもなった。
「今までは、夜にアイスを平気で2個とか食べていたんですよ。それじゃあダメですよね。トレーニングをちゃんとやるなら、そういうところもちゃんと考えないとって思いました」と笑う。