太田雄貴のEnjoy FencingBACK NUMBER
クラファン、ふるさと納税にリモートハイタッチ! コロナ禍でもフェンシングは前へ!
posted2020/11/01 17:00
text by
太田雄貴Yuki Ota
photograph by
Japan Fencing Federation
2020年9月。本来ならば東京2020オリンピック・パラリンピックが終わり、日本中、いや、世界中が興奮の余韻に浸っていたはずのこの時期。
日本フェンシング協会は、完全配信という形で、他競技にさきがけて今年度の全日本選手権を開催しました。
コロナ禍においては、さまざまなことが思い通りにはいきません。
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それでもとにかく、「前に進める」こと。
これが協会の会長として自分がなすべきことなのだと、今大会の開催を通じて強く実感しました。
そして、大会を通じて見えてきたこともありました。
それは、フェンシングに限らず、スポーツ界全体を「前に進める」ためのヒント、ともいえるものでした。
「ドラゴンクエストウォーク」とのコラボ
まず、かんたんに全日本選手権を振り返ります。
私たちは、選手やスタッフを最少人数に絞っての無観客配信に挑みました。
9月26日の決勝戦では、AbemaTVでの試合映像配信をメインとしつつ、AbemaTV内の別チャンネル「NEW LIVE EXPERIENCE ch」で、かねてより実装を進めていた剣先の動きのグラフィカルな可視化=「フェンシング・ビジュアライズド」の映像を、実際の試合とほぼリアルタイムで流すというチャレンジも行いました。
同時に、スポーツエンターテインメントアプリ「Player!」では、選手や指導者たちによる解説を“裏配信”。
総じて、インターネット配信ならではの観戦体験を提供したい、という思いからの取り組みです。
他にも、男子エペ決勝ではRPG「ドラゴンクエストウォーク」とコラボレーションするなど、楽しく、華やかな演出もお楽しみいただけたことと思います。
このような決勝の様子は、Number Webも含めてさまざまな媒体ですでにお伝えいただいていますので、ここでは9月17日~19日の3日間で行われた予選大会について振り返ります。決勝で大きく打ち出した「感染症予防」と「エンターテインメント」、この2軸をしっかりと下支えするための「環境」の整備を、予選大会でしっかり行っていたからです。