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ラグビー日本代表が今年の活動を断念……3年後のW杯で勝つために「なすべき」2つのこと

posted2020/09/17 11:40

 
ラグビー日本代表が今年の活動を断念……3年後のW杯で勝つために「なすべき」2つのこと<Number Web> photograph by Naoya Sanuki/BUNGEISHUNJU

2019年ラグビーW杯日本代表。2020年の活動を断念することが発表された。

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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Naoya Sanuki/BUNGEISHUNJU

 ラグビー日本代表が、2020年内の活動を見送ることになった。

 新型コロナウイルスの感染拡大により、すでに6月のウェールズ戦、7月のイングランド戦が中止となっていた。11月に予定されていたスコットランド、アイルランドとのアウェイゲームも、7月に中止が発表されていた。

 その一方で、シックスネーションズと呼ばれる欧州6か国対抗を戦うイングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランド、フランス、イタリアに日本とフィジーを加えた8か国対抗戦(のちに『オータムネーションズカップ』という名称が決定)が、11月から12月にかけてヨーロッパで開催されると7月末に報じられた。その時点でプール分けも明らかにされたことで、日本の参加を期待するムードは国内外で高まった。

 しかし、日本ラグビー協会が9月14日に開いたオンライン会見で、岩渕健輔専務理事は年内の活動を見送ることを明らかにした。「秋は行なわない、行なえないという結論に至りました」と切り出す表情には、険しさが滲んでいた。

「新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、6月、7月に予定されていた国内での日本代表戦を中止せざるを得なくなりましたが、この秋の代表戦に関しては何とか試合ができないかという前向きな検討をし、様々なオプションを模索してきました」

国内組と海外組で「フィジカルコンディション」が全く違う

 テストマッチの実現へ向けて障害となったのは、選手たちのコンディション作りにあった。トップリーグが3月に中断となって以降、選手たちはゲームができていない。一方で、サントリーから移籍した松島幸太朗がプレーするフランストップ14、イングランドのプレミアシップラグビーなどは、リーグ戦が行なわれている。彼我のフィジカルコンディションの違いは見逃すことができず、日本側が実戦から長く遠ざかっているために「必要最低限の準備が整わない」(岩渕専務理事)ことから、秋の活動を断念するという判断が下されたのだった。

 ティア1と言われる世界のトップ・オブ・トップの国々と対戦する機会を失ったのは、チームの強化においてはマイナスと言える。それでも、悪いことばかりではない。日本代表のジェイミー・ジョセフHC(ヘッドコーチ)は、オンライン会見でこう話している。

「オータムネーションズカップは過去のシックスネーションズを見ても、強化や経験を積む機会として非常に意義がありました。しかしながら、ポジティブな点もあります。選手たちがひと息つくことができます。たとえばリーチマイケルは、この時期に手術を受けてリカバリーに費やしている。昨年のW杯までずっと準備をしてきた選手たちが、ここで一度立ち止まることができるのはポジティブと言えるでしょう」

 同じ14日にオンライン会見に応じたリーチマイケルは、「頭から足首まで何か所か手術をしました。これで前よりもいい状態でプレーできます。去年のW杯は60パーセントぐらいのコンディションだった。あちこち治してやっと100パーセントになるように準備をしていけます」と話している。

【次ページ】 ティア1勢とのマッチメイクをどう実現させていくか

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#松島幸太朗
#リーチ マイケル

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